日経平均は25円高と8日続伸、利益確定売り先行も上げ転換―海外投資家の継続買い観測が支え=22日前場

 22日前場の日経平均株価は前週末比25円59銭高の3万833円94銭と小幅ながら8営業日続伸。朝方は、日経平均が前週末に7連騰し、バブル経済崩壊後の最高値を更新した反動で利益確定売りが先行した。19日の米国株安や円安一服もあって寄り付き後まもなく3万689円27銭(前週末比119円08銭安)まで軟化した。ただ、すかさず持ち直し、上げに転じた。海外投資家による継続買い観測が支えとなり、一時3万860円36銭(同52円01銭高)まで値を上げた。その後上値が重くなったが、下値も限定され、前引けにかけて小高い水準で推移した。

 日経平均プラス寄与度では、アドバンテスト<6857.T>の15円強を筆頭にダイキン<6367.T>が14円強、東京海上<8766.T>が7円強と続いた。東証業種別株価指数(全33業種)では、保険、空運、陸運など23業種が値上がりし、繊維製品、精密、金属製品など10業種が値下がりした。東証プライム銘柄の56.6%が上昇した。

 東証プライムの出来高は5億4725万株、売買代金は1兆4081億円。騰落銘柄数は値上がり1039銘柄、値下がり708銘柄、変わらず88銘柄。

 市場からは「国内投資家は利益確定売りを進めているが、海外投資家はしつこく買っている。東証のPBR(株価純資産倍率)1倍割れ企業に対する改善要請への評価がかなり高く、上昇基調はまだ続くとみている」(中堅証券)との声が聞かれた。

 業種別では、MS&AD<8725.T>、かんぽ生命<7181.T>などの保険株が堅調。JAL<9201.T>、ANA<9202.T>などの空運株や、京成<9009.T>、阪急阪神<9042.T>、JR西日本<9021.T>などの陸運株も高い。中国電力<9504.T>、北陸電力<9505.T>、大阪ガス<9532.T>などの電気・ガス株も値を上げた。ニッスイ<1332.T>、ホクト<1379.T>などの水産・農林株や、味の素<2802.T>、JT<2914.T>、コカコーラ<2579.T>などの食料品株も買われた。

 半面、ワコールHD<3591.T>、ゴールドウイン<8111.T>などの繊維製品株が軟調。HOYA<7741.T>、ニコン<7731.T>などの精密株や、SUMCO<3436.T>、洋缶HD<5901.T>、リンナイ<5947.T>などの金属製品株も安い。郵船<9101.T>、商船三井<9104.T>などの海運株もさえず、ソニーG<6758.T>、安川電機<6506.T>、ルネサス<6723.T>などの電機株も売られた。

 個別では、ARM<8769.T>、マークラインズ<3901.T>、野村マイクロ<6254.T>などが値上がり率上位。半面、アーレスティ<5852.T>、東洋証<8614.T>、ダイコク電機<6430.T>などが値下がり率上位。

提供:ウエルスアドバイザー社

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