日経平均は28円安と小幅に3日続落、自律反発狙いの動きに一時上げ転換も買い続かず=4日前場

 4日前場の日経平均株価は前日比28円34銭安の3万2130円94銭と小幅ながら3日続落。朝方は、米長期金利の上昇を背景にした3日の米国株安が重しとなり、日経平均は前場の早い段階で3万1934円35銭(前日比224円93銭安)まで下落した。一巡後は、きのうまで大幅続落していたことで、自律反発狙いの買いを誘い、いったん上げに転じた。時間外取引での米株価指数先物高も支えとなり、一時3万2294円70銭(同135円42銭高)まで値を上げた。ただ、買いは続かず、その後は再度マイナス圏入りし、前引けにかけて小安い水準で推移した。

 日経平均マイナス寄与度では、ファーストリテ<9983.T>の13円強を筆頭にテルモ<4543.T>が9円強、任天堂<7974.T>が7円強と続いた。東証業種別株価指数(全33業種)では、繊維製品、その他製品、ゴム製品など19業種が値下がりし、海運、保険、鉱業など14業種が値上がりした。

 東証プライムの出来高は8億1610万株、売買代金は1兆9493億円。騰落銘柄数は値上がり841銘柄、値下がり905銘柄、変わらず87銘柄。

 市場からは「米国債の格下げをきっかけとした市場の動揺も収まりつつあるようだ。日経平均は心理的なフシ目となる3万2000円を一時割り込んだが、さらに売り込む動きにはつながらず、テクニカルリバウンドに入ったとみられる」(中堅証券)との声が聞かれた。

 業種別では、ゴールドウイン<8111.T>、ワールド<3612.T>などの繊維製品株が下落。ヤマハ<7951.T>、クリナップ<7955.T>などのその他製品株や、ブリヂス<5108.T>、住友ゴム<5110.T>などのゴム製品株も安い。東電力HD<9501.T>、関西電<9503.T>、大ガス<9532.T>などの電気・ガス株や、エーザイ<4523.T>、住友ファーマ<4506.T>、協和キリン<4151.T>などの医薬品株も軟調。古河電工<5801.T>、住友電工<5802.T>、住友鉱<5713.T>などの非鉄金属株も売られた。

 半面、商船三井<9104.T>、郵船<9101.T>、商船三井<9104.T>などの海運株が堅調。東京海上<8766.T>、T&DHD<8795.T>、MS&AD<8725.T>などの保険株も高く、INPEX<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株も引き締まった。りそなHD<8308.T>、三菱UFJ<8306.T>、あおぞら<8304.T>などの銀行株も買われた。

 個別では、ネットワン<7518.T>、エアウォータ<4088.T>、TDCソフト<4687.T>などが値下がり率上位。半面、日東紡<3110.T>がストップ高カイ気配となり、品川リフラ<5351.T>がストップ高。UACJ<5741.T>などの上げも目立った。

提供:ウエルスアドバイザー社

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