日経平均は309円安と大幅続落、米ハイテク株下落が重し―円強含みで下げ幅拡大の場面も=8日前場

 8日前場の日経平均株価は前日比309円77銭安の3万2681円31銭と大幅続落。朝方は、売りが先行した。7日の米国株式市場でハイテク株が下落し、投資家心理の重しとなった。円が強含むとともに先物主導で日経平均は下げ幅を拡大し、一時3万2535円58銭(前日比455円50銭安)まで下押しした。その後は、円伸び悩みもあって、いったん下げ渋ったが、戻りは限定された。なお、この日算出の日経平均先物・オプション9月限メジャーSQ(特別清算指数)の市場推定値は3万2921円39銭。

 日経平均マイナス寄与度では、東エレク<8035.T>の92円強を筆頭にファストリテ<9983.T>が43円弱、ダイキン<6367.T>が17円弱と続いた。東証業種別株価指数(全33業種)では、鉱業、非鉄金属、電機、精密など28業種が値下がりし、電気・ガス、証券商品先物、石油石炭製品株など5業種が値上がりした。東証プライム銘柄の73.2%が下落した。

 東証プライムの出来高は9億7959万株、売買代金は2兆4908億円。騰落銘柄数は値上がり407銘柄、値下がり1344銘柄、変わらず83銘柄。

 市場からは「きのうは日経平均3万3000円を維持でず、短期筋が米ハイテク株安をにらみ売りを強めてきた。(中国政府による米ハイテク企業への規制強化など)米中対立が懸念されるなか、来週は米8月CPI(消費者物価指数)の発表を控えており、動きづらい」(中堅証券)との声が聞かれた。

 業種別では、INPEX<1605.T>、三井松島HD<1518.T>などの鉱業株が軟調。古河電工<5801.T>、フジクラ<5803.T>、DOWA<5714.T>などの非鉄金属株も安い。ファナック<6954.T>、ソニーG<6758.T>、京セラ<6971.T>、安川電機<6506.T>などの電機株も売られた。オリンパス<7733.T>、東精密<7729.T>、テルモ<4543.T>などの精密株も値を下げた。東レ<3402.T>、帝人<3401.T>などの繊維製品株や、SUMCO<3436.T>、三和HD<5929.T>などの金属製品株もさえない。

 半面、東電力HD<9501.T>、関西電力<9503.T>、九州電力<9508.T>などの電気・ガス株が堅調。大和証G<8601.T>、松井証<8628.T>などの証券商品先物株も引き締まった。石油石炭製品株では、出光興産<5019.T>が高い。

 個別では、サンケン<6707.T>、サイバー<4751.T>、サニーサイド<2180.T>などの下げが目立った。半面、ビューティガレージ<3180.T>、ラクスル<4384.T>、Ubicom<3937.T>などが値上がり率上位。

提供:ウエルスアドバイザー社

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