米8月小売売上高、前月比0.6%増―市場予想上回る

経済

2023/9/15 9:02

<チェックポイント>

●ガソリン販売の急増が全体を押し上げ―自動車は増加に転じる

●コア小売売上高は予想下回る前月比0.1%増―5カ月ぶり低い伸び

●市場では11月会合でも金利据え置きとの見方が増加

 米商務省が14日に発表した8月の小売売上高(季節・営業日調整後)は、前月比0.6%増の6975億5700万ドルと、市場予想の平均値である0.1%増を大きく上回った。前年比は2.5%増。

 全13業種のうち、9業種が増加、3業種が減少、1業種が横ばいで、セクター別でみると、月ごとに変動が大きい自動車が前月比0.3%増(前月は0.4%減)と増加に転じたほか、ガソリン販売が前月比5.2%増(前月は0.1%増)と急増したことが市場予想を大きく上回った要因とみられる。また、市場が景気のバロメーターとして注目しているレストラン・バーの外食は同0.3%増と、6カ月連続で増加した。

 スポーツ用品・趣味・楽曲・書籍は同1.6%減、家具・生活用品も同1%減、どのカテゴリーにも入らないその他商品・サービスも同1.3%減となった。横ばいはオンラインショッピング。

 自動車・同部品だけを除いた小売売上高は同0.6%増(前月は0.7%増)、ガソリンスタンドを除いた小売売上高は同0.2%増(同0.5%増)、自動車・同部品とガソリンを除いた小売売上高は同0.2%増(同0.7%増)だった。

 ガソリンスタンドと自動車・同部品に加え、建築資材や飲食レストランを除いた、いわゆる“コア小売売上高”(コントロール・グループ)は前月比0.1%増と、5カ月ぶりの低い伸びとなり、市場予想の0.2%増も下回った。

 市場では、全体の小売売上高の伸びが8月CPI(消費者物価指数)と一致したことから、金利上昇や高インフレという厳しい環境でも消費金額が増加しており、消費需要が持続していると捉えている。来週19-20日のFOMC(米連邦公開市場委員会)では金利据え置きとの見方が大勢を占めるが、11月会合においても利上げを見送るとの見方が優勢となっている。

<関連銘柄>

 NASD投信<1545.T>、NYダウ投信<1546.T>、上場米国<1547.T>、

 SPD500<1557.T>、NYダウ<1679.T>、NYダウブル<2040.T>、

 NYダウベア<2041.T>

提供:ウエルスアドバイザー社

関連記事

マーケット情報

▲ページTOPへ