来週の東京外国為替市場見通し=日米の金融政策決定会合に注目
予想レンジ:1ドル=145円00銭-150円00銭
11-15日のドル・円は上昇した。9日に日銀の植田和男総裁がマイナス金利政策の解除に言及するインタビュー記事が掲載され、週明け11日は金融政策の早期修正観測からドル売り・円買いが優勢となった。12日は、原油先物価格の上昇などを背景に米インフレ懸念が高まり、ドルを買い戻す動きが強まった。13日、米8月CPI(消費者物価指数)は強弱入り混じる内容だったものの、FRB(米連邦準備制度理事会)の金融引き締めが長期化するとの懸念も根強く、ドル・円は底堅く推移。14日は、ECB(欧州中央銀行)の利上げサイクル終了観測から対ユーロでの円買いが広がったが、強い米8月PPI(生産者物価指数)や米8月小売売上高を受け、ドル買い・円売りに傾いた。15日の東京時間は3連休前ということもあり、方向感の乏しい展開となった。
来週(18-22日)は、19-20日のFOMC(米連邦公開市場委員会)や21-22日の日銀金融政策決定会合などの主要国の金融政策が注目となる。FOMCでは政策金利の据え置きが見込まれているため、焦点は次回以降も据え置かれるか否かとなり、結果よりも声明文や、パウエルFRB議長の会見が重要。利上げサイクルの終了が意識されるのか、それとも据え置きが一時的なもので利上げ再開が見込まれるのか見極めたい。
一方、日銀による金融政策の修正観測も広がっている。YCC(イールドカーブ・コントロール、長短金利操作)の撤廃やマイナス金利政策の解除が議論されれば、想定よりも早く金融政策が正常化に向かうとの思惑により、円高が進行しそうだ。
21日には英中銀(BOE)の金融政策決定委員会(MPC)もある。今回の会合では利上げが見込まれているが、ECB同様に利上げサイクルの終了観測が広がれば、ポンドに対する円買いが対ドルにも波及する可能性がある。
ドル・円の上値メドは150円ちょうど。下値メドは25日移動平均線(14日時点で146円30銭近辺)が意識されるが、ここを割り込むと調整が深くなる可能性もある。
提供:ウエルスアドバイザー社
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