<新興国eye>トルコ、初の国産通信衛星「トゥルクサット6A」を24年6月に打ち上げへ

新興国

2023/10/18 8:46

 アブドゥルカディル・ウラロオール運輸・インフラ相は16日、24年6月に同国初の国産通信衛星「トゥルクサット6A」を米宇宙ベンチャー企業のスペース・エクスプロレーション・テクノロジーズ(スペースX)のロケットにより打ち上げる計画を明らかにした。地元紙デイリー・サバ(電子版)が伝えた。

 トゥルクサット6Aを製造したのはトルコ産業技術省が国家安全保障の観点から国産技術を使った防衛産業育成のために設立した航空・宇宙・防衛大手トルコ・エアロスペース・インダストリーズ(TAI)で、これまでに同衛星の実証試験をすべて成功させている。

 トゥルクサット6Aは高度3万5786キロメートルの静止軌道に打ち上げられ、搭載された20台のトランスポンダ(電波中継機)を使って、Kuバンド(周波数12GHz-18GHzの帯域)の通信サービスの提供を開始する。ウラロオール運輸・インフラ相は声明文で、「トゥルクサット6Aにより、我が国は世界で通信衛星を製造できる11カ国目となる」としている。

 同国は21年1月9日に通信衛星「トゥルクサット5A」、また、同年12月19日には同「トゥルクサット5B」をいずれもスペースXの再使用型「ファルコン9」ロケットにより、ケープカナベラル空軍基地から打ち上げているが、製造は欧州航空最大手エアバスの軍用機部門エアバス・ディフェンス・アンド・スペースだった。今回の打ち上げは国産第1号となる。

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提供:ウエルスアドバイザー社

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