<新興国eye>前週の上海株、住宅ローン指標金利下げや米エヌビディア急騰を受け続伸=BRICs市況

新興国

2024/2/26 9:06

 前週(19-23日)の中国株式市場は主要指標である上海総合指数は週間ベースで続伸。23日は3004.88(8日終値比4.85%高)だった。

 週明け19日は指数が上昇。22日まで7営業日続伸した。

 週前半は、春節の大型連休(9-16日)明け後の取引再開となったが、連休中の消費が好調だったことを受け、観光・娯楽銘柄を中心に買いが優勢となった。連休中の国内観光収入は前年比47.3%増、映画興行収入も80億元超と、過去最高を記録したことが背景。

 その後は、人民銀(中銀)が事実上の政策金利である銀行貸出金利のベンチマークのローンプライムレート(最優遇貸出金利、LPR)の5年物を0.25ポイント引き下げたことが好感され、買いが一段と強まった。同金利は住宅ローン金利の指標となり、引き下げは不動産市場の支援措置となる。

 週後半は、人民銀の最優遇貸出金利の引き下げが引き続き好感されたほか、外国人投資家の買い越しも支援材料となった。その後は、AI(人工知能)チップのリーダー的存在となっている米グラフィック・プロセッサ(GPU)大手エヌビディアの四半期決算が市場予想を上回り、好調となったことを受け、AI関連銘柄が買われ、相場をけん引した。

 週末23日は8営業日続伸。当局の市場支援策や大型連休中の好調な観光関連データが改めて見直され、買いが優勢となった。

 今週(2月26日-3月1日)の株式市場は中東情勢や台湾情勢、ロシア・ウクライナ戦争(22年2月24日勃発)、西側の対ロ制裁などの地政学的リスク、ハイテク産業を巡る米中関係、世界経済の動向、海外の金融市場の動向、国内では景気対策、不動産危機、人民元相場、石炭や原油などのコモディティー相場も注目される。主な経済指標の発表予定は1日の中国2月製造業PMI(購買担当者景気指数)と2月CAIXIN(財新)中国製造業PMIなど。

<関連銘柄>

 上証50連動<1309.T>、上場パンダ<1322.T>、上場チャイナ<1548.T>、

 H株ブル<1572.T>、H株ベア<1573.T>、中国A300<1575.T>、

 南方A50<1576.T>

提供:ウエルスアドバイザー社

関連記事

マーケット情報

▲ページTOPへ