米12月S&PコアロジックCS住宅価格指数、前月比0.4%低下―前年比は5.5%上昇

経済

2024/2/28 8:17

<チェックポイント>

●前年比での上昇は住宅ローン金利の低下と住宅供給不足が背景と

●20都市圏の前年比は市場予想をやや上回る

●住宅供給不足で今後は住宅価格が上昇圧力高まるとの見方

 スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が27日に発表した23年12月の米S&Pコアロジック・ケース・シラー住宅価格指数(季節調整前)は、一戸建て中古住宅の価格動向を示す総合指数である全米住宅価格指数が前月比0.4%低下の310.67と2カ月連続で低下した。

 一方、季節要因を無視できる前年比は5.5%上昇と、6カ月連続で前年水準を上回った。市場では、住宅ローン金利が急低下で購入需要が強まった一方で、住宅の供給不足を受け、住宅価格が急速に上昇したとみている。

 また、市場が最も重視している主要20都市圏の価格指数は前月比0.3%低下の317.39、主要10都市圏の価格指数は前月比0.2%低下の332.85と、いずれも2カ月連続で低下した。ただ、20都市圏の前年比は6.1%上昇と6カ月連続で上昇し、市場予想の平均値である6.0%を上回った。

 前年比では、20都市のうちサンディエゴが8.8%上昇と最も高い伸びとなり、次いでロサンゼルスとデトロイトが各8.3%上昇、シカゴは8.1%上昇などとなった。対照的にポートランドが0.3%上昇と、最も低い伸びとなった。

 S&P500指数を運営しているS&Pダウジョーンズ・インデックスのコモディティ(国際相場商品)・実物・デジタル資産担当責任者のブライアン・ルーク氏は、「10-12月期の住宅価格は大きな逆風に直面したが、23年全体では過去35年間の年平均上昇率を上回った。季節調整(SA)ベースでは7年連続の過去最高値を更新した」と指摘している。市場では住宅供給が依然、不足していることから、今後、住宅価格には上昇圧力が高まるとみている。

<関連銘柄>

 NASD投信<1545.T>、NYダウ投信<1546.T>、上場米国<1547.T>、

 SPD500<1557.T>、NYダウ<1679.T>、NYダウブル<2040.T>、

 NYダウベア<2041.T>

提供:ウエルスアドバイザー社

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