<米国株情報>ジェットブルーとスピリットが合併断念―業界再編の動き強まる可能性

株式

2024/3/6 10:09

 格安航空大手ジェットブルー航空<JBLU>と同業スピリット航空<SAVE>は4日、合併計画を正式に断念したと明らかにした。

 ジェットブルーは22年7月にスピリットを38億ドルで買収すると発表したが、司法省が23年3月に合併計画の差し止めを求めて提訴。今年1月、合併計画を差し止める判決を言い渡していた。

 両社は判決に対して控訴裁に提起していたが、断念したことについてジェットブルーは4日、「合併契約期限である7月24日までに当局から合併承認を得られる可能性は低く、計画を終了させることが最善の道だった」とした。合併計画の中止を受け、ジェットブルーはスピリットに6900万ドルの違約金を支払う。

 市場では今後、ジェットブルーの売上高の拡大とフリーキャッシュフローの改善を目指す最大2億ドルのコスト節減計画の動向に注目する一方で、スピリット航空は合併計画の断念による経営破たんを回避するため、債務再編(債務の借り換え)計画を策定、流動性の確保に取り組む可能性が高いとみている。

 また、スピリットの経営が短期的には悪化するとの憶測や、スピリットが新しい合併先を模索することになり、格安航空業界の再編の動きが進む可能性がある。一部ではコロラド州デンバーを拠点とするフロンティア航空<ULCC>が買収額を抑えてスピリットの買収に乗り出す可能性や、ジェットブルーがアラスカ航空<ALK>とともにハワイアン航空<HA>の買収に参戦すると予想している。

<関連銘柄>

 NASD投信<1545.T>、NYダウ投信<1546.T>、上場米国<1547.T>、

 SPD500<1557.T>、NYダウ<1679.T>、NYダウブル<2040.T>、

 NYダウベア<2041.T>

提供:ウエルスアドバイザー社

関連記事

マーケット情報

▲ページTOPへ