<米国株情報>ミーム投資家掲示板レディット、IPOの初取引で一時、70%高の57.8ドルに急騰

株式

2024/3/22 9:56

 投機を仕掛ける、いわゆる、「ミーム投資家」と呼ばれる個人投資家の掲示板型コミュニティサイトで知られるオンライン掲示板「レディット」<RDDT>が21日午後、ニューヨーク証券取引所で始まったIPO(新規株式公開)の初取引で、公開価格(1株当たり34ドル)を38%超上回る47ドルの初値を付けた。その後、一時、公開価格比70%高の57.8ドルにまで急騰した。

 前日、レディットはIPOに先立って、約1530万株の新株を発行し、5億1940万ドルを調達している。市場では今回のレディットのIPOにより、22年と23年のIPOの低迷期を乗り越え、新株の公募・売り出しブームを引き起こす可能性があると期待している。

 ソーシャルメディアのIPOとしては19年の写真共有サービス大手ピンタレスト<PINS>以来、5年ぶりとなる。

 レディットのIPOに関する目論見書によると、人気チャットポット「チャットGPT」の開発元のAI(人工知能)開発ベンチャーであるオープンAIのサム・アルトマンCEO(最高経営責任者)と中国対話アプリ「微信(ウィーチャット)」を運用するインターネットサービス大手テンセント・ホールディングス(騰訊)が持ち株比率5%超の主要株主となっている。アルトマン氏は6000万ドル超を投資、議決権ベースで全体の9.2%を保有している。

 レディットは起業家のアレクシス・オハニアン氏とスティーブ・ハフマン氏によって05年に設立され。、現在、1日当たりのアクティブ利用者数(24時間以内に1回以上の利用者数)は7310万人。また、23年12月の利用者数は5億人超だった。

 市場ではレディットはまだ赤字経営のため、IPO後の株価が不安定になるリスクがあると慎重に見ている。同社の23年の売上高は主にオンライン広告事業に依存し、前年比20.5%増の8億0402万9000ドルだった。利益面では9082万4000ドルの純損失を計上している。22年は1億5855万ドルの赤字だった。オンライン広告では世界最大のソーシャル・ネットワーキング・サービスであるフェイスブックの親会社メタ・プラットフォームズ<META>やアルファベットとの競争にさらされている。

<関連銘柄>

 NASD投信<1545.T>、NYダウ投信<1546.T>、上場米国<1547.T>、

 SPD500<1557.T>、NYダウ<1679.T>、NYダウブル<2040.T>、

 NYダウベア<2041.T>

提供:ウエルスアドバイザー社

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