<新興国eye>前週のロシアRTS指数、海外株安や原油安を受け反落=BRICs市況

新興国

2024/5/27 8:56

 前週(20-24日)のロシア株式市場で、RTS指数(ドル建て)の24日終値は前日比0.77%安の1195.58、前週比では17日終値比1.3%安と、反落した。

 週明け20日は指数が下落、翌21日も続落した。22日は反発、23日も続伸した。

 週前半は、イラン大統領のヘリコプター墜落事故死を受け、ブレント原油先物が一時、1バレル当たり84ドルに上昇したものの、その後、83.5ドルに後退したことや、これまでの相場上昇を受け、高値警戒感から利食い売りが強まった。ただ、海外株高や通貨ルーブル高となったため、下値は限られた。その後は、原油価格が82.5ドルに下落、また、海外株安となり、ロシア市場でも売りが一段と強まった。国営天然ガス大手ガスプロムが急落、下げをけん引。

 週後半は、これまでの相場下落を受け、安値拾いや値ごろ感による買い戻しが活発化した。ただ、米週間石油統計の結果を受け、原油価格が82ドルに下落したため、上値は重くなった。その後は、アルミ地金生産で世界最大手UCルスアルと金属大手ノリリスク・ニッケルが急騰、上げを主導。ただ、原油価格が81ドルに続落したため、上値は限られた。

 週末24日は急反落。海外株安に加え、原油価格が81ドルを割り込み、下落に歯止めがかからなくなったことを受け、売りが優勢となった。

 今週(27-31日)のロシア市場は引き続き、中東紛争やロシア・ウクライナ戦争(22年2月24日勃発)、西側の対ロ制裁などの地政学的リスク、原油・ガス相場、ルーブル相場、主要企業の配当政策などが焦点。このほか、原油価格に影響を与える29日の米API(石油協会)週間石油在庫統計や30日の米EIA週間石油在庫統計も注目される。主な経済発表の予定は29日の4月鉱工業生産など。指数は1160-1220のレンジの動きが予想される。

<関連銘柄>

 RTS連動<1324.T>、WTI原油<1671.T>、ガス<1689.T>、

 原油<1690.T>、野村原油<1699.T>

提供:ウエルスアドバイザー社

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