<新興国eye>前週のロシアRTS指数、EU追加制裁や金融引き締め懸念を受け続落=BRICs市況

新興国

2024/6/24 8:56

 前週(17-21日)のロシア株式市場で、RTS指数(ドル建て)の21日終値は前日比0.42%高の1115.39、前週比では14日終値比1.90%安と、続落した。

 週明け17日は指数が下落、翌18日は小反発した。19日は大幅続伸、20日は小反落した。

 週前半は、これまでの相場上昇を受け、高値警戒感から利食い売りが強まる中、EU(欧州連合)の対ロ制裁の期限延長やアジア株安が嫌気され、売りが優勢となった。通信最大手ロステレコムと国営ダイヤモンド生産最大手アルロサが急落、下げをけん引。その後は、海外株高やブレント原油先物が1バレル当たり85ドル台に上昇したことが好感され、買いが強まった。ただ、ロシア中銀の金融引き締め懸念が強まり、上値が抑えられた。

 週後半は、ロシア中銀が為替取引に適用する通貨ルーブルの対ドル公定レートを大幅なルーブル高に設定したことや、原油価格が85.3ドルに上昇したことが好感され、買いが一段と強まった。その後は、ルーブルが下落したことや、高値警戒感から利食い売りが強まった。また、EUによる追加制裁の発表も売り材料。ただ、原油価格が85.4ドルに上昇したため、下値は限られた。

 週末21日は続落。EUに加え、日本の対ロ追加制裁が重石となる中、利食い売りが一段と強まった。

 今週(24-28日)のロシア市場は引き続き、中東紛争やロシア・ウクライナ戦争(22年2月24日勃発)、西側の対ロ制裁などの地政学的リスク、原油・ガス相場、ルーブル相場、主要企業の配当政策などが焦点。このほか、原油価格に影響を与える25日の米API(石油協会)週間石油在庫統計や26日の米EIA週間石油在庫統計も注目される。主な経済発表の予定はない。指数は1090-1200のレンジの動きが予想される。

<関連銘柄>

 RTS連動<1324.T>、WTI原油<1671.T>、ガス<1689.T>、

 原油<1690.T>、野村原油<1699.T>

提供:ウエルスアドバイザー社

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