<新興国eye>イスタンブール6月小売物価指数、前月比3.4%上昇―前年比82.1%上昇と伸び鈍化

新興国

2024/7/3 9:02

 トルコ最大の商業都市であるイスタンブールの商工会議所(ITO)が1日発表したイスタンブール市の6月小売物価指数は前月比3.42%上昇と、前月(5月)の同3.59%上昇を下回った。また、季節要因を無視できる前年比も82.14%上昇と、前月の82.2%上昇を下回った。

 市場では23年6月以降の中銀の積極的な利上げとそれに伴う通貨トルコリラ相場の安定が寄与、5月の前年比の伸びが22年12月以来、1年5カ月ぶりの高い伸びだったことから、インフレ率がピークアウトした可能性があると見ている。小売物価指数は主に家賃や生活必需品などの財・サービスの価格変動で見たインフレ率。

 小売物価指数のうち、大きく伸びたのは家賃など居住費(前月比8.01%上昇、前年比81.0%上昇)と交通・通信費(同4.06%上昇、同89.5%上昇)、食品価格(同2.66%上昇、同80.3%上昇)、アパレル(同2.41%上昇、同94.0%上昇)など。

 中銀はインフレ率の見通しについて、5月9日に発表した最新の四半期インフレ報告書で、下期にディスインフレのプロセス(インフレの低下基調)になると予想、24年末時点のインフレ見通し(中心値)を38%、25年末時点の見通しを14%と予想している。ちなみに23年は64.8%上昇だった。

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上場MSエマ<1681.T>

提供:ウエルスアドバイザー社

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