来週の東京外国為替市場見通し=FOMC議事録や米中閣僚級貿易交渉に警戒

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2019/10/4 17:40

予想レンジ:1ドル=105円60銭-108円50銭

 9月30-10月4日のドル・円は週後半にかけて下落した。週初9月30日は、日中株式が軟調に推移する中、リスクオフから上値の重い展開となった。1日は、弱い米9月ISM(米供給管理協会)製造業景気指数を受け米金低下すると、ドル売り優勢となった。2日もドル売り・円買いの流れが継続。弱い米9月ADP雇用統計の結果を受け米国株が急落、リスクオフの動きが強まった。3日は、米9月ISM非製造業景気指数が3年ぶりの低水準となるなど、米景気の先行き不透明感が強まると、ドル・円は一段安となった。週末4日は、米9月雇用統計の発表を前に様子見姿勢が強まり、小動きとなっている。

 目先は、米9月雇用統計の結果が注目される。米中貿易摩擦の影響が米経済にも影響を及ぼしている可能性が指摘されており、弱い指標となり米景気の先行き不透明感が一層強まれば、ドルは売られやすくなる。もっとも、景気先行き不透明感が強まれば、米追加利下げ観測が強まる側面もあり、リスクオフムード一色となるかは微妙なところだろう。

 週明けは9日に9月17-18日開催分のFOMC(米連邦公開市場委員会)議事録が公表される。同会合では0.25%の利下げが決定され、当面の利下げ打ち止めが示唆されたが、市場で強まる追加利下げ観測を後押しする内容となるかに注目が集まる。

 10日には米中閣僚級貿易協議が行われる予定。9月に開催された次官級協議の結果を踏まえてのものだが、暫定合意は楽観視しづらい状況。交渉に進展がない場合は貿易摩擦の激化が警戒されることから注意したい。

 ドル・円の上値メドは、直近9月の高値108円台半ば近辺。下値メドは8月の安値105円60銭近辺とする。

提供:モーニングスター社

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