ソフバンＧ、投資巨額損も売り圧力限定的か――野村証は６６８０円目標を継続トップ

ソフバンＧ、投資巨額損も売り圧力限定的か――野村証は６６８０円目標を継続

2019/11/7 7:52

　今３月期第２四半期（７～９月）の連結最終損益が７００２億円の赤字（前年同期は５２６４億円の黒字）に落ち込んだソフトバンクグループ（９９８４）だが、既に大幅な調整を経た株価への一段の悪影響は限定的となる可能性がある。

　主力のソフトバンク・ビジョン・ファンド（ＳＶＦ）が、シェアオフォスの米ウィーカンパニーや配車サービスの米ウーバーテクノロジーズなどの出資先の企業価値毀損（きそん）により、１兆円近い赤字を出した。投資事業のリスクが露呈し、上期（４～９月）の連結営業損益は１５６億円の赤字（前年同期は１兆４２０７億円の黒字）に転落した。

　ただ、シェアオフォス「ウィーワーク」を運営するウィー社をめぐっては、新規上場の白紙化といった悪材料が先行していた。ソフバンＧの６日のＡＤＲ（米国預託証券）のドルベースの下落率は、前日比１％程度にすぎない。

　野村証券は決算を受けた６日付のリポートで、ソフバンＧの投資判断「Ｂｕｙ（買い）」と目標株価６６８０円（同日の東京市場の終値は４３２２円）を継続。１０月２３日付で打ち出しているこの評価には、１兆８３５０億円分の株式価値減少が反映されているといい、時価は「投資ファンド事業の損益悪化リスクを相当に織り込んだ水準」としている。

　ＳＭＢＣ日興証券も投資判断「１（３段階の最上位）」、目標株価６２００円の判断を変更していない。ソフバンＧがウィー社の再建や、投資と財務規律を示したことで懸念は縮小へ向かうとみている。

（イメージ写真提供：１２３ＲＦ）

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