NICはPBR1倍割れと割安―需要上向き業績ばん回ムード

株式

2019/12/18 16:31

 エヌアイシ・オートテック(NIC)<5742.T>は800円台で堅調な展開が続く。20年3月期の予想PERは9倍台、前期実績PBR(株価純資産倍率)が1倍割れと割安感が強いことで、今後は見直しの動きから、改めて上値を狙う展開が期待されよう。

 同社は生産設備用構造材「アルファフレーム」と、同フレームを使った自動化・省力化装置などの開発、製造、販売を手掛ける。「アルファフレーム」は軽くて強い上、新しいメッキ、塗装、溶接の必要がないため簡単に組み立てられるというメリットがある。用途は主に、搬送・加工・洗浄・検査の各種装置におけるベースフレームや、モーターのような機器取り付け部品の材料など。省力化のニーズが高くなっていることから、需要は拡大中だ。

 ただ、今期は顧客の設備投資が一時的に停滞する傾向が出ていることで、現段階では収益とも伸び悩んでいる。上期の連結業績は売上高35億800万円(前年同期比15.8%減)、営業利益1億4700万円(同54.7%減)だった。

 一方、新分野において「アルファフレーム」を活用するという引き合いが多数あり、下期から来期にかけては収益増が見込める。通期業績は期初予想を据え置き、売上高90億5000万円(前期比3.8%増)、営業利益7億7100万円(同4.5%増)と増収増益の見通しだ。

 18日の終値は、前日比7円安の863円ザラバ引け。

提供:モーニングスター社

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