<相場の読み筋>3月2日

2020/3/2 7:32

 前週末2月28日の米国株式は、NYダウが前日比357.28ドル安の2万5409.36ドルと大幅に7日続落、ナスダック総合指数は同0.888ポイント高の8567.368ポイントと小反発して取引を終了。出来高概算は、ニューヨーク市場が24億5867万株、ナスダック市場が53億2728万株だった。引き続き、新型肺炎への影響を警戒し売りが優勢で、NYダウは一時1080ドルを超える下げを見せる場面もあった。午後に入り、パウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長は、コロナウイルスが経済活動にリスクをもたらしているが「経済を支えるため手段を講じ適切に行動する」との声明を発表。これを機に、緊急利下げへの期待が浮上しNYダウが下げ幅を縮小し、ナスダック総合指数は小幅高に転じた。NYダウ採用銘柄では、ボーイングやJPモルガン、トラベラーズなどが値下がり率の上位に入っている。

 3月2日の東京株式は、落ち着きどころを探る展開か。日経平均株価は、2月21日終値(2万3386円)から前週末28日終値(2万1142円)まで約9.6%下落。大幅安の反動や、現地28日の米国株式が下げ渋る動きをみせていることもあり、戻りを試す場面もありそう。ただ、中国2月製造業PMIが35.7と市場予想平均の45.0を大きく下回り、世界的な景気への影響を警戒する動きも想定される。また、為替相場は、ドル・円が1ドル=107円台の前半(前週末2月28日終値は108円83-85銭)、ユーロ・円が1ユーロ=118円台の半ば(同119円67-71銭)と円高方向に振れていることは重しとなりそう。2月28日のADR(米国預託証券)は円換算値で、富士フイルム<4901.T>、キーエンス<6861.T>、デンソー<6902.T>などを中心に、同28日の東京終値に比べ全面安。シカゴ日経平均先物の円建て清算値は、同28日の大阪取引所終値比65円安の2万1015円だった。

(イメージ写真提供:123RF)

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