米9月コアCPI、前月比0.2%上昇―8月から伸び減速、市場予想通り

経済

2020/10/14 10:46

<チェックポイント>

●中古車や新車、病院が大幅上昇―航空料金やホテル宿泊料は低下

●前年比は1.7%上昇―6カ月連続でFRB物価目標2%を下回る

●全体指数は前月比0.2%上昇―市場予想通り

 米労働省が13日発表した9月CPI(消費者物価指数)は、FRB(米連邦準備制度理事会)が重視しているコアCPI(価格変動が激しいエネルギーと食品を除いたもの)は前月比0.2%上昇と、4カ月連続の上昇となったが、8月の同0.4%上昇を下回り、2カ月連続で鈍化した。市場予想通りだった。一方、前年比は1.7%上昇と、8月から横ばい。6カ月連続でFRBの物価目標(2%上昇)を下回っている。

 コア指数の前月比の内訳は、中古車(乗用車とトラック)が6.7%上昇(8月は5.4%上昇)と大幅に伸びたほか、新車も0.3%上昇(同横ばい)、メディカルケアサービス(処方箋代や病院治療費)のうち、病院治療費が0.6%上昇(同0.1%上昇)と、前月を上回る伸びとなった。これとは対照的に、新型コロナ感染拡大で旅客輸送が急減している航空各社の航空運賃は2.0%低下(同1.2%上昇)、ホテル宿泊料が0.4%低下(同0.9%上昇)など、マイナスに転じた。

 一方、全体指数(季節調整後)は、ガソリンと食品の伸びが鈍化したため、前月比0.2%上昇と、4月の同0.4%上昇を下回り、4カ月ぶりの低い伸びとなった。ただ、4カ月連続で上昇し、市場予想とも一致した。

 前月比でガソリンは0.1%上昇と、4カ月連続で上昇したが、8月の2.0%上昇や7月の5.6%上昇、6月の12.3%上昇から伸びは急速に鈍化した。この結果、エネルギー全体でも0.8%上昇(8月は0.9%上昇)と、4カ月連続の上昇となった。

 一方、食品は横ばいと、8月の0.1%上昇から鈍化した。外出制限が緩和され、店内での食事の機会が増えたため、レストランなどで提供された外食価格は0.6%上昇と、8月の0.3%上昇を上回り、08年7月以来12年2カ月ぶりの高い伸びとなった。その一方で、自宅調理用の食品は0.4%低下(8月は0.1%低下)と、3カ月連続で低下した。

<関連銘柄>

 NASD投信<1545.T>、NYダウ投信<1546.T>、上場米国<1547.T>、

 SPD500<1557.T>、NYダウ<1679.T>、NYダウブル<2040.T>、

 NYダウベア<2041.T>

提供:モーニングスター社

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