日経平均は24円高と小幅続伸、売り一巡後に上げ転換、米株先物高に日銀ETF買い観測も支え=14日後場

 14日後場の日経平均株価は前日比24円95銭高の2万3626円73銭と小幅続伸。朝方は、売りが先行した。米製薬大手2社の新型コロナウイルスワクチンと抗体治療薬の臨床試験中断で13日の米国株式が下落し、重しとなった。株価指数先物売りを交えて軟化し、一時2万3518円81銭(前日比82円97銭安)まで値を下げる場面があった。一巡後は持ち直し、後場寄り付きには上げに転じた。時間外取引で米株価指数先物が高く、日銀のETF(上場投資信託)買い観測も支えとなり、一時2万3656円70銭(前日比54円92銭高)まで上昇した。その後伸び悩んだが、大引けにかけて底堅く推移した。

 東証1部の出来高は9億6737万株、売買代金は1兆9458億円。騰落銘柄数は値上がり735銘柄、値下がり1355銘柄、変わらず86銘柄。

 市場からは「日銀のETF買いが入っているとみられるが、日経平均は一部の値がさ株の上昇に支えられている面が強い。一方、TOPIX(東証株価指数)は安いままで、こちらの方が実態に近い。底堅いなかで調整気配をのぞかせている感じだ」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、Jフロント<3086.T>、ファーストリテ<9983.T>などの小売株が高く、ソフバンG<9984.T>、KDDI<9433.T>などの情報通信株も堅調。HOYA<7741.T>、東精密<7729.T>などの精密株も買われた。資生堂<4911.T>、富士フイルム<4901.T>などの化学株や、エムスリー<2413.T>、サイバー<4751.T>などのサービス株も値を上げた。

 半面、ANA<9202.T>、JAL<9201.T>などの空運株が下落。日本製鉄<5401.T>、JFE<5411.T>、神戸鋼<5406.T>などの鉄鋼株や、三菱マテリアル<5711.T>、フジクラ<5803.T>などの非鉄金属株も軟調。浜ゴム<5101.T>、ブリヂス<5108.T>などのゴム製品株や、国際帝石<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株も安い。

 個別では、Jリース<7187.T>、PRTIME<3922.T>、芦森工<3526.T>がストップ高となり、ジーンズメイト<7448.T>(前場に一時ストップ高)、ダイト<4577.T>などの上げも目立った。半面、デザインワン<6048.T>、トレファク<3093.T>、三機サービス<6044.T>、ワッツ<2735.T>、古河電池<6937.T>などの下げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、27業種が下落した。

提供:モーニングスター社

関連記事

マーケット情報

▲ページTOPへ