日経平均は8円安と小幅続落、引けにかけ再度下げ渋り高値引け、押し目買い根強い=27日後場

 27日後場の日経平均株価は前日比8円54銭安の2万3485円80銭と小幅続落。朝方は、売り優勢で始まった。欧米で新型コロナウイルスの感染再拡大による経済への影響が懸念され、26日の欧米株式が急落した流れを受け、寄り付き後まもなく2万3232円31銭(前日比262円03銭安)まで下落する場面があった。一巡後は、好業績銘柄を中心とする押し目買いを支えに前場終盤にかけて下げ幅を縮小した。後場は、上値が重くなる場面もあったが、押し目買いは根強く、引けにかけて再度下げ渋り、この日の高値で引けた。

 東証1部の出来高は9億4534万株、売買代金は1兆8631億円。騰落銘柄数は値上がり1190銘柄、値下がり903銘柄、変わらず85銘柄。

 市場からは「下がれば買い意欲が出てくるようだ。日銀のETF(上場投資信託)買いの可能性はないとは言い切れないが、新型コロナ感染者数は欧米に比べて日本は限定的あり、海外マネーを呼び込みやすい面はあろう。ただ、年内最大イベントの米大統領選挙を控え、どちらかにベット(賭け)はできない」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、JAL<9201.T>、ANA<9202.T>などの空運株や、国際帝石<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株が下落。TOYO<5105.T>、ブリヂス<5108.T>などのゴム製品株も安い。川崎汽<9107.T>、商船三井<9104.T>、郵船<9101.T>などの海運株や、日本製鉄<5401.T>、神戸鋼<5406.T>などの鉄鋼株も売られた。三井不<8801.T>、住友不<8830.T>、東急不HD<3289.T>などの不動産株も軟調。

 半面、任天堂<7974.T>、コクヨ<7984.T>などのその他製品株が堅調。HOYA<7741.T>、テルモ<4543.T>などの精密株や、ZHD<4689.T>、カプコン<9697.T>などの情報通信株も買われた。サカタのタネ<1377.T>、ホクト<1379.T>などの水産農林株も高い。

 個別では、ネットワン<7518.T>がストップ安となり、ダントーHD<5337.T>、一蔵<6186.T>、ハイアス&C<6192.T>、フォスタ<6794.T>などの下げも目立った。半面、SKジャパン<7608.T>がストップ高となり、ヤマト<1967.T>、ナガワ<9663.T>、ピーシーエー<9629.T>、ジャックス<8584.T>などの上げも目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、24業種が下落した。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

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