日経平均は25円高と小幅に4日続伸、利益確定売り一巡後に上げ転換、米株先物高が支え=10日前場

 10日前場の日経平均株価は前日比25円55銭高の2万9531円48銭と小幅ながら4営業日続伸。朝方は、売りが先行した。9日の米国株式は小幅に高安まちまちながら、日経平均はきのう3連騰(合計1160円強上昇)し、短期的な過熱感や高値警戒感から利益確定売りが出やすく、寄り付き後まもなく2万9368円18銭(前日比137円75銭安)まで下落する場面があった。一巡後は、押し目買いに先物買いを交えて持ち直し、上げ転換。前場終盤には一時2万9547円76銭(同41円83銭高)まで値を上げた。時間外取引の米株価指数先物が上昇し、支えとして意識された。

 東証1部の出来高は6億5957万株、売買代金は1兆3828億円。騰落銘柄数は値上がり1073銘柄、値下がり1004銘柄、変わらず109銘柄。

 市場からは「時間外の米株先物が高く今晩のNY株高が期待された。売り方がやられショートカバー(買い戻し)を誘い、週末のSQ(特別清算指数)算出に向けコールオプション売り手による先物ヘッジ買いの動きもあるとみられる。ただ、SQ通過後は戻り売りが優勢になるのではないか」(銀行系証券)との声が聞かれた。

 業種別では、住友ゴム<5110.T>、ブリヂス<5108.T>、TOYO<5105.T>などのゴム製品株が上昇。ENEOS<5020.T>、コスモエネH<5021.T>などの石油石炭製品株や、ホンダ<7267.T>、日産自<7201.T>、トヨタ<7203.T>などの輸送用機器株も買われた。王子HD<3861.T>、大王紙<3880.T>などのパルプ紙株や、任天堂<7974.T>、タカラトミー<7867.T>などのその他製品株も高い。東京海上<8766.T>、第一生命HD<8750.T>などの保険株も値を上げた。

 半面、三井金属<5706.T>、DOWA<5714.T>などの非鉄金属株が下落。鹿島<1812.T>、大成建設<1801.T>などの建設株も安い。中外薬<4519.T>、アステラス薬<4503.T>などの医薬品株や、JT<2914.T>、雪印メグ<2270.T>などの食料品株も売られた。HOYA<7741.T>、ニプロ<8086.T>などの精密株もさえない。

 個別では、KIスター不<3465.T>がストップ高カイ気配となり、KYB<7242.T>、ツクイHD<2398.T>(監理)、武蔵精密<7220.T>、シミックHD<2309.T>などの上げが目立った。半面、ネットマーケ<6175.T>、フロンティM<7038.T>、三井海洋<6269.T>、富士興<5009.T>、ネクソン<3659.T>などの下げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、24業種が上昇した。

提供:モーニングスター社

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