「投資のソムリエ」など高レーティングファンドが人気、5ツ星流入額は過去5年間で3番目

投信

2021/2/17 18:28

 高レーティングファンドを選好する動きが強まっている。モーニングスターレーティング別の月次の純資金流出入額(ETF除く)を見ると、21年1月は5ツ星が1585億円の純資金流入となった。5ツ星への純資金流入は21カ月連続で、月次の純資金流入額としては、過去5年間(16年2月-21年1月)で最大となった前月の2108億円、昨年9月の1810億円に続いて、3番目の大きさとなった。

 モーニングスターレーティングは、運用期間3年以上のファンドを対象に、リスクを加味したリターンがその属するカテゴリーの中でどの水準にあるかを5段階で示したもので、5ツ星が最上位となる。

 21年1月は相対的な運用効率に優れる5ツ星への資金流入が継続したことに加え、次に運用効率に優れる4ツ星ファンドへの資金流入も拡大。4ツ星ファンドへは1099億円の純資金流入と2カ月連続の流入超過となり、純資金流入額は前月の40億円から大幅に増加した。

 21年1月のNYダウは前月比▲2.04%と反落、日経平均株価は続伸したものの、上昇幅は前月比0.80%と小幅に留まった。同月に関しては、米国市場で発生した個人投資家の投機的な売買による混乱の影響もあったが、株式市場ではコロナワクチンや米経済対策による景気回復期待と高値警戒感がせめぎ合う状況が続いており、その中でパフォーマンスの良好なファンドへの資金流入が強まったと言える。5ツ星、4ツ星とは対照的に、1ツ星は452億円の純資金流出と24カ月連続の流出超過、2ツ星は826億円の純資金流出と8カ月連続の流出超過と低パフォーマンスファンドからは資金流出が継続。また、平均的である3ツ星も3173億円の純資金流出と10カ月連続の流出超過となっており、高パフォーマンスファンド志向の強さがうかがえる。

 5ツ星の中で純資金流入額の上位3ファンドを見ると、「投資のソムリエ」(純資金流入額350億円)、「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信Dコース毎月決算型(為替ヘッジなし)予想分配金提示型」(同251億円)、「グローバル・ロボティクス株式ファンド(年2回決算型)」(同241億円)となった。「投資のソムリエ」の純資金流入額は昨年9月の366億円に続く設定(12年10月)来で2番目の大きさとなった。

 4ツ星では、ファンドラップ専用の「ファンド・マネジャー(国内株式)」(純資金流入額617億円)を始め、「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信Cコース毎月決算型(為替ヘッジあり)予想分配金提示型」(同233億円)、「ピクテ・マルチアセット・アロケーション・ファンド」(愛称:クアトロ)(同140億円)が上位となった。

提供:モーニングスター社

関連記事

マーケット情報

▲ページTOPへ