<相場の読み筋>3月4日

2021/3/4 7:28

 3日の米国株式は、続落した。NYダウが前日比121.43ドル安の3万1270.09ドル、ナスダック総合指数が同361.035ポイント安の1万2997.752ポイントで取引を終了。出来高概算は、NY市場が11億9821万株、ナスダック市場が55億4254万株だった。2月ADP(オートマチック・データ・プロセッシング)雇用統計で、民間部門の雇用者数が季節調整済みで前月比11万7000人増加した。ただ、市場予想平均の同17万7000人には届かず、雇用情勢の悪化が警戒された。また、米10年物国債の利回りが上昇(価格は低下)したことも重しとなった。ハイテク株比率の高いナスダック総合指数は、マイクロソフト<MSFT>やアップル<AAPL>、アマゾン・ドット・コム<AMZN>などが下落したことが響いた。

 4日の東京株式は反落後、落ち着きどころを探る展開となりそう。きのう3日は反発したものの、米国株の下落を受け、朝方は売り先行となりそう。手がかり材料に乏しいなか、米長期金利の先行き不透明感や、現地4日にはパウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長の講演が予定されていることから、様子見ムードが広がりそうだ。引き続き、時間外取引での米株価指数先物や中国上海総合指数など、海外市場の動向に左右される場面も想定される。為替相場は、ドル・円が1ドル=106円台の後半(3日は106円81-83銭)、ユーロ・円が1ユーロ=129円前後(同129円17-21銭)と小動き。3日のADR(米国預託証券)は円換算値で、ファナック<6954.T>、任天堂<7974.T>、ソフバンG<9984.T>などが、3日の東京終値に比べ安い。シカゴ日経平均先物の円建て清算値は、3日の大阪取引所清算値比315円安の2万9275円だった。

(イメージ写真提供:123RF)

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