日経平均は284円高と4日ぶり大幅反発、上げ幅拡大で2万9000円回復、米株先物高など支え=9日後場

 9日後場の日経平均株価は前日比284円69銭高の2万9027円94銭と4営業日ぶりに大幅反発。終値での2万9000円回復は4営業日ぶり。後場は、上げ幅を拡大して始まり、大引け近くには2万9053円56銭(前日比310円31銭高)まで上昇した。時間外取引の米株価指数先物が堅調に推移するとともに、中国政府関係の複数ファンドが中国本土株の購入に動き相場の下支えを図っていると報じられ、材料視された。伸び悩む場面もあったが、先物買いを交えて終盤に向け引き締まった。

 前場は、米追加経済対策が成立する見込みとなり、8日のNYダウが続伸した流れを受け、買いが先行した。ただ、米長期金利上昇への警戒感もあり、半導体関連などグロース(成長)株が売られ、一時2万8609円21銭(同134円04銭安)まで下押す場面もあった。その後、バリュー(割安)株が広範囲に物色され、盛り返したが、再度マイナス圏入りしてから持ち直すなど総じて方向感に乏しい展開だった。

 東証1部の出来高は16億2114万株、売買代金は3兆2706億円。騰落銘柄数は値上がり1848銘柄、値下がり302銘柄、変わらず44銘柄。

 業種別では、住友不<8830.T>、三井不<8801.T>、三菱地所<8802.T>などの不動産株が上昇。東電力HD<9501.T>、関西電力<9503.T>などの電気ガス株も高い。トヨタ<7203.T>、日産自<7201.T>、ホンダ<7267.T>などの輸送用機器株や、日本製鉄<5401.T>、JFE<5411.T>などの鉄鋼株も買われた。JR東日本<9020.T>、東急<9005.T>などの陸運株や、ブリヂス<5108.T>、浜ゴム<5101.T>などのゴム製品株も堅調。JPX<8697.T>、三菱Uリース<8593.T>などのその他金融株も値を上げた。

 半面、国際帝石<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株が軟調。アドバンテスト<6857.T>、ソニー<6758.T>、パナソニック<6752.T>などの電機株も売られた。任天堂<7974.T>などのその他製品株も安い。

 個別では、ワタベ<4696.T>がストップ高となり、安永<7271.T>、大紀ア<5702.T>、インプレス<9479.T>、大阪チタ<5726.T>などの上げも目立った。半面、ビーネックス<2154.T>、ミダック<6564.T>、日立造<7004.T>、GSユアサ<6674.T>、サンケン<6707.T>などの下げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、30業種が上昇した。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

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