日経平均は232円安と5日ぶり大幅反落、米国株安で売り先行、金融株など軟調=31日前場

 31日前場の日経平均株価は前日比232円49銭安の2万9200円21銭と5営業日ぶりに大幅反落。朝方は、米長期金利の上昇を背景に30日の米国株式が下落した流れを受け、売りが先行した。きのう4日続伸した反動もあり、前場の早い段階で2万9165円52銭(前日比267円18銭安)まで下落した。一巡後は、円安歩調を支えに輸出関連株の一角が買われ、一時2万9348円99銭(前日比83円71銭安)まで下げ渋った。ただ、買い進む動きにはつながらず、その後は再び軟化し、さえない展開となった。なかで、銀行をはじめ金融株などが軟調に推移した。

 東証1部の出来高は5億7126万株、売買代金は1兆1700億円。騰落銘柄数は値上がり666銘柄、値下がり1461銘柄、変わらず59銘柄。

 市場からは「すでに配当取りを終え、機関投資家は動けず、パラパラと利益確定売りが出ている。ただ、下押し懸念は薄く当面は日柄調整とみている」(国内投信)との声が聞かれた。

 業種別では、三菱UFJ<8306.T>、三井住友<8316.T>、みずほ<8411.T>などの銀行株が下落。国際帝石<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株や、郵船<9101.T>、商船三井<9104.T>、川崎汽<9107.T>などの海運株も安い。オリックス<8591.T>、クレセゾン<8253.T>、JPX<8697.T>などのその他金融株や、野村<8604.T>、大和証G<8601.T>などの証券商品先物株も売られた。出光興産<5019.T>、ENEOS<5020.T>などの石油石炭製品株や、ブリヂス<5108.T>、TOYO<5105.T>などのゴム製品株も値を下げた。

 半面、トヨタ<7203.T>、日産自<7201.T>、いすゞ<7202.T>などの輸送用機器株が堅調。エムスリー<2413.T>、サイバー<4751.T>などのサービス株や、HOYA<7741.T>、テルモ<4543.T>などの精密株も高い。大和工<5444.T>、東製鉄<5423.T>などの鉄鋼株も値を上げた。

 個別では、ストライク<6196.T>、わかもと<4512.T>、UMCエレ<6615.T>、スルガ銀<8358.T>、ニコン<7731.T>などの下げが目立った。半面、ヤマシタHH<9265.T>がストップ高となり、ヘリオスH<6927.T>、ラクーンHD<3031.T>、アルテック<9972.T>、平河ヒューテ<5821.T>などの上げも目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、29業種が下落した。

提供:モーニングスター社

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