日経平均は253円安と5日ぶり大幅反落、引けにかけ先物に大口売り、安値圏に押し戻される=31日後場

 31日後場の日経平均株価は前日比253円90銭安の2万9178円80銭と5営業日ぶりに大幅反落。朝方は、米長期金利の上昇を背景に30日の米国株式が下落した流れを受け、売りが先行した。きのう4日続伸した反動もあり、前場の早い段階で2万9165円52銭(前日比267円18銭安)まで下落した。一巡後は、円安歩調を支えに輸出関連株の一角が買われ、一時2万9348円99銭(前日比83円71銭安)まで下げ渋る場面もあったが、買い進む動きにはつながらなかった。その後は上値が重くなり、大引けにかけては株価指数先物に大口の売り物が出て、安値圏に押し戻された。

 東証1部の出来高は13億2588万株、売買代金は2兆9084億円。騰落銘柄数は値上がり491銘柄、値下がり1650銘柄、変わらず45銘柄。

 市場からは「現地31日にバイデン米大統領が発表する巨額インフラ投資計画を見極めたいとのムードもあり、上値は相当重い。一方で円安がサポート要因になっており、売り込むまでにはなっていない」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、三菱UFJ<8306.T>、三井住友<8316.T>、みずほ<8411.T>などの銀行株が下落。ブリヂス<5108.T>、住友ゴム<5110.T>などのゴム製品株や、オリックス<8591.T>、クレセゾン<8253.T>、JPX<8697.T>などのその他金融株も軟調。JR東日本<9020.T>、JR西日本<9021.T>、JR東海<9022.T>などの陸運株も売られた。LIXIL<5938.T>、洋缶HD<5901.T>などの金属製品株や、王子HD<3861.T>、日本紙<3863.T>などのパルプ紙株も安い。国際帝石<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株も値を下げた。

 半面、トヨタ<7203.T>、いすゞ<7202.T>、SUBARU<7270.T>などの輸送用機器株が堅調。大和工<5444.T>、東製鉄<5423.T>などの鉄鋼株も高い。

 個別では、ストライク<6196.T>、日立<6501.T>、メディパル<7459.T>、ビーネックス<2154.T>、UMCエレ<6615.T>などの下げが目立った。半面、ヤマシタHH<9265.T>がストップ高となり、ラクーンHD<3031.T>、ヘリオスH<6927.T>、レノバ<9519.T>、平河ヒューテ<5821.T>などの上げも目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、31業種が下落した。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

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