日経平均は151円安と反落、朝高後に下げ転換、時間外の米株先物安に上海・香港株安も重し=12日前場

 12日前場の日経平均株価は前週末比151円35銭安の2万9616円71銭と反落。朝方は、買いが先行した。前週末の米国株式市場でNYダウが最高値を更新し、ナスダック総合指数が続伸した流れを受け、寄り付き直後に2万9876円04銭(前週末比107円98銭高)まで値を上げた。ただ、時間外取引の米株価指数先物安もあって、利益確定売りに傾き、いったん下げに転じた。その後、しばらく前週末終値近辺でもみ合いとなったが、次第に軟化し、前引け間際には2万9613円31銭(同154円75銭安)まで下落した。中国・上海総合指数や香港ハンセン指数も安く、重しとして意識された。

 東証1部の出来高は4億9894万株、売買代金は1兆488億円。騰落銘柄数は値上がり1114銘柄、値下がり953銘柄、変わらず116銘柄。

 市場からは「朝高後は値を消した。時間外で米株先物が安く、決算発表後の株価動向が注目された安川電<6506.T>は急落した。ただ、今期予想がコンセンサスに届かなったとはいえ、叩き売られるほどの内容ではない。全体的には、決算を見るまでは手掛けにくい状況だ」(中堅証券)との声が聞かれた。

 業種別では、郵船<9101.T>、商船三井<9104.T>、川崎汽<9107.T>などの海運株が下落。住友鉱<5713.T>、三井金<5706.T>などの非鉄金属株も安い。ENEOS<5020.T>、コスモエネH<5021.T>などの石油石炭製品株や、INPEX<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株も軟調。イオンFS<8570.T>、日証金<8511.T>などのその他金融株や、サカタのタネ<1377.T>などの水産農林株もさえない。安川電<6506.T>、アドバンテス<6857.T>、東エレク<8035.T>などの電機株も売られた。

 半面、中部電<9502.T>、東ガス<9531.T>などの電気ガス株が堅調。上組<9364.T>、近鉄エクス<9375.T>などの倉庫運輸関連株や、JR東日本<9020.T>、JR西日本<9021.T>などの陸運株も高い。三菱商<8058.T>、長瀬産<8012.T>などの卸売株や、東レ<3402.T>、デサント<8114.T>などの繊維製品株も引き締まった。

 個別では、パイプドHD<3919.T>、インソース<6200.T>、ワタベ<4696.T>、ダイヤHD<6699.T>、SHIFT<3697.T>などの下げが目立った。半面、わらべや日洋<2918.T>、イワキ<8095.T>、グッドコムA<3475.T>、ワキタ<8125.T>、フジコーポ<7605.T>などの上げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、19業種が下落した。

提供:モーニングスター社

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