日経平均は82円高と続伸、利益確定売りに一時軟化も盛り返す、値がさハイテク株など高い=7日前場

 7日前場の日経平均株価は前日比82円63銭高の2万9414円00銭と続伸。朝方は、前日終値近辺で始まった後、いったん軟化した。前日に大幅上昇(518円74銭高)した反動で利益確定売りに傾き、一時2万9237円36銭(前日比94円01銭安)まで値を下げる場面があった。一巡後は盛り返し、株価指数先物買いを交えて一時2万9449円86銭(同118円49銭高)まで値を上げた。時間外取引の米ナスダック先物が堅調となり、値がさハイテク株の一角などが買われ、指数上昇につながった。その後は前引けにかけて一服商状となった。

 東証1部の出来高は5億7837万株、売買代金は1兆2011億円。騰落銘柄数は値上がり1779銘柄、値下がり342銘柄、変わらず67銘柄。

 市場からは「朝方は、国内投資家が利食い売りに動いたとみられるが、それを海外勢が吸収したようだ。政府の緊急事態宣言の期限延長や対象地域追加方針についてはさほど気にしておらず、経済正常化を織り込みつつある」(中堅証券)との声が聞かれた。

 業種別では、T&DHD<8795.T>、東京海上<8766.T>、SOMPOH<8630.T>などの保険株が堅調。郵船<9101.T>、商船三井<9104.T>、川崎汽<9107.T>などの海運株も高く、JT<2914.T>、アサヒ<2502.T>、キリンHD<2503.T>などの食料品株も値を上げた。三井倉HD<9302.T>、近鉄エクス<9375.T>などの倉庫運輸関連株や、レンゴー<3941.T>、大王紙<3880.T>などのパルプ紙株も引き締まった。住友商<8053.T>、三井物<8031.T>、丸紅<8002.T>などの卸売株や、TOTO<5332.T>、AGC<5201.T>などのガラス土石株も物色された。

 半面、任天堂<7974.T>、ヤマハ<7951.T>などのその他製品株が軟調。西武HD<9024.T>、小田急<9007.T>、京王<9008.T>などの陸運株や、野村<8604.T>、マネックスG<8698.T>などの証券商品先物株も売られた。テルモ<4543.T>、オリンパス<7733.T>などの精密株や、エムスリー<2413.T>、楽天グループ<4755.T>などのサービス株も安い。

 個別では、Mラインズ<3901.T>がストップ高となり、中央発條<5992.T>、インソース<6200.T>、BEENOS<3328.T>、ノジマ<7419.T>などの上げも目立った。半面、ヒロセ電機<6806.T>、システムソフ<7527.T>、日華化学<4463.T>、スクロール<8005.T>、カドカワ<9468.T>などの下げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、27業種が上昇した。

提供:モーニングスター社

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