タケエイ、リバーHDの統合シナジー大きく

株式

2021/5/28 9:30

 産業廃棄物処理のタケエイ<2151.T>の阿部光男社長は、10月のリバーホールディングス<5690.T>との共同持株会社設立に向け、シナジー(相乗効果)は大きくなることへの自信を示した。

 タケエイは産廃の収集・処理から再資源化までを一貫して手掛けるほか、近年は木質バイオマス発電を中心とする再生可能エネルギー事業にも注力している。一方、リバーHDは廃棄物処理とリサイクルのワンストップサービスを展開している。

「地球環境を守る大きな企業集団をつくる」=タケエイ・阿部社長

 両社は10月1日に共同持株会社「TREホールディングス」を設立する。新会社の会長にはリバーHDの松岡直人社長が就任し、社長にはタケエイの阿部社長が就く。両社はともに9月に上場廃止となり、TREホールディングスが10月1日付で新規上場を予定する。

 業態の似た両社だが、阿部社長は「お互い得意な領域は全く重なっていない」と語る。リバーHDはタケエイのシュレッダーダスト(産廃の破片の混合物)の処理機能を活用することでコスト削減が見込まれ、タケエイはリバーHDがカバーする鉄や非鉄、家電の分野に進出するほか、リバーHDの回収した廃プラを燃料として利用できる。

 両社の統合により、「地球環境を守る大きな企業集団をつくる」(阿部社長)。リサイクル事業の進化とエネルギー事業の推進を加速しつつ、新技術の開発に力を入れる。

 将来的に両社で売上高1000億円(リバーHDの今6月期予想は340億円<前期比20%増>、タケエイの今3月期予想は450億円<同7%増>)を目指し、海外展開も視野に入れる。シナジーの詳細については、10月の統合時に改めて示す方針だ。

提供:モーニングスター社

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