<新興国eye>前週のブラジル株、原油高や米新年度予算を好感し、続伸=BRICs市況

新興国

2021/5/31 10:45

 前週(24-28日)のブラジル株式市場は28日のボベスパ指数が前日比0.96%高の12万5561.4、週間ベースで21日終値比2.42%高となり、続伸した。

 週明け24日の指数は反発して始まった。欧米市場が堅調となり、ブラジル市場でも買いが優勢となった。また、原油価格の上昇を受け、資源セクターが買われ、指数の上げを主導した。

 25日は反落。指数が年初来高値水準に達したことから利益確定売り優勢となった。

 26日は反発し、週末28日まで3連騰した。

 26日は、前日のFRB(米連邦準備制度理事会)高官の発言を受け、物価上昇への過度の懸念が後退し、買い安心感が広がった。27日は経済活動正常化への期待感が広がった。個別銘柄では鉱山大手ヴァーレが急伸し、指数の上げを主導した。

 28日は、バイデン米大統領が約6兆ドルの新年度(21年10月-22年9月)予算教書を発表したことや、ユーロ圏5月景況感指数が114.5と、市場予想(112.3)を上回り、3年ぶりの高水準となったことを受け、海外市場が堅調となる中、ブラジル市場でも買いが優勢となった。

 今週(5月31日-6月4日)の株式市場は、国内外の新型コロナ感染拡大やワクチン接種の動向に加え、新型コロナ関連の政府の追加支援や財政健全化問題、議会の新型コロナ専門委員会(CPI)、米国の景気・インフレ・長期金利の動向、欧米と中国の緊張激化、欧米やアジアの市場動向、原油などの国際商品相場の動向などが注目される。主な経済指標の発表予定は31日の4月財政収支や1日の1-3月期GDP(国内総生産)、5月製造業PMI(購買担当者景気指数)、5月貿易収支、2日の5月IPC-Fipeインフレ指数(サンパウロ大学経済研究所が発表する消費者物価指数)と4月鉱工業生産など。3日は「キリスト聖体祭」の祝日のため、休場となる。

<関連銘柄>

 ボベスパ<1325.T>、iSエマジン<1582.T>、上場MSエマ<1681.T>、

 上場EM債<1566.T>

提供:モーニングスター社

関連記事

マーケット情報

▲ページTOPへ