日経平均は289円安と大幅反落、9カ月連続の月末安、先物売り先行に一段安=31日後場

 31日後場の日経平均株価は前週末比289円33銭安の2万8860円08銭と大幅反落。9カ月連続の月末安となった。朝方は、前週末に大幅高(600円40銭高)した反動で利益確定売りが先行し、いったん2万9000円を割り込んだ。その後、株価指数先物にややまとまった買いが入り、2万9147円71銭(前週末比1円70銭安)まで切り返す場面もあった。ただ、買いは続かず、再び軟化。中国5月製造業PMI(購買担当者景気指数)が低下し、上海総合指数が値を下げ、重しとして意識された。後場は、先物売りが先行し、一段安となり、一時2万8791円60銭(前週末比357円81銭安)まで下押した。月末の持ち高調整売りとの見方もあった。一巡後は、上海株の持ち直しもあって下げ渋ったが、戻りは限定された。

 東証1部の出来高は10億2073万株、売買代金は2兆2415億円。騰落銘柄数は値上がり420銘柄、値下がり1712銘柄、変わらず60銘柄。

 市場からは「前週末の上げがあまりにも大きかっただけに、その調整と見るべきだろう。今晩の米国市場が休場で、週末の米5月雇用統計に向けて重要経済指標の発表が相次ぐだけに様子見ムードが先行しやすい」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、三井不<8801.T>、住友不<8830.T>、東建物<8804.T>などの不動産株が下落。三菱UFJ<8306.T>、三井住友<8316.T>、みずほ<8411.T>などの銀行株や、コマツ<6301.T>、ダイキン<6367.T>、三菱重工<7011.T>などの機械株も売られた。日本製鉄<5401.T>、JFE<5411.T>、神戸鋼<5406.T>などの鉄鋼株や、東海カ<5301.T>、TOTO<5332.T>などのガラス土石株も軟調。東レ<3402.T>、帝人<3401.T>などの繊維製品株や、ブリヂス<5108.T>、TOYO<5105.T>、浜ゴム<5101.T>などのゴム製品株も値を下げた。王子HD<3861.T>、大王紙<3880.T>などのパルプ紙株もさえない。

 半面、商船三井<9104.T>、郵船<9101.T>などの海運株がしっかり。

 個別では、DDHD<3073.T>、三菱総研<3636.T>、タカショー<7590.T>、SREHD<2980.T>、フィルC<3267.T>などの下げが目立った。半面、エフテック<7212.T>が一時ストップ高となり、EPS<4282.T>(監理)、宮越HD<6620.T>、日電波<6779.T>、アトラエ<6194.T>などの上げも目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、32業種が下落した。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

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