<相場の読み筋>6月8日

2021/6/8 7:45

 7日の米国株式はまちまちの展開だった。NYダウが前日比126.15ドル安の3万4630.24ドルと反落、ナスダック総合指数が同32.117ポイント高の1万3802.892ポイントと小幅続伸で取引を終了した。出来高概算は、NY市場が8億8700万株、ナスダック市場が45億8228万株だった。経済行動の正常化期待を背景に買いが先行、ダウは5月7日に付けた過去最高値(3万4777ドル)を上回る場面もあったが、景気敏感株の一角が利益確定売りに押された。個別ではダウ(旧ダウ・デュポン)<DOW>やキャタピラー<CAT>などが軟調だった。

 FRB(米連邦準備制度理事会)が早期の金融緩和縮小に動くことへの警戒感は根強いものの、長期金利が落ち着いた動きとなり、ナスダック市場は堅調に推移した。

 8日の東京株式市場で、日経平均株価は上昇スタート後に上値の重い展開か。7日の米国株式は高安まちまちながら、夜間取引の日経平均先物が高く、買いが先行しそうだ。米ナスダック総合指数の上昇が国内の値がさハイテク株買いにつながる可能性もある。ただし、2万9000円超の水準では依然として売りが出やすく、上値を抑えられやすい。また、米国の量的緩和縮小(テーパリング)に対する警戒感は根強く、目先的には10日発表の米5月CPI(消費者物価指数)を見極めたいとの空気もあり、買い一巡後は様子見に傾くことも想定される。

 シカゴ日経平均先物の円建て清算値は、7日の大阪取引所終値比120円高の2万9140円だった。

(イメージ写真提供:123RF)

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