明日の日本株の読み筋=方向感に乏しい展開か、米5月CPIを控え様子見継続に

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2021/6/8 16:34

 あす9日の東京株式市場で、主要株価指数は方向感に乏しい展開か。10日に米5月CPI(消費者物価指数)の発表を控え、結果を見極めたいとして様子見気分が継続しそうだ。来週には15-16日開催のFOMC(米連邦公開市場委員会)が予定され、量的緩和の縮小に対する議論の有無が気になり、しばらく動きづらいとの見方は多い。

 むろん、国内の新型コロナウイルスのワクチン接種が着実に進み、経済活動の正常化への期待は根強い。市場では、「接種加速が下支えとなり、週末のSQ(特別清算指数)算出に向けて底堅いとみている」(銀行系証券)との声も聞かれる。一方、日経平均株価は2万9000円台乗せ後に押し戻される展開が目立ち、戻り売りへの警戒感も依然としてくすぶっている。

 8日の日経平均株価は反落し、2万8963円(前日比55円安)引け。朝方は、7日の米ナスダック総合指数高を受け、値がさハイテク株の一角などが値を上げ、小高く寄り付いた。いったん下げに転じたが、まとまった先物買いをきっかけに再びプラス圏入りし、上げ幅は一時120円を超えた。一巡後は、先物売りを交え再度軟化。中国・上海総合指数や香港ハンセン指数の下げも重しとなり、後場入り後に一時120円超下落した。その後、小幅高に引き戻す場面もあったが、買いは続かず、大引けにかけてはマイナス圏で上値の重い動きとなった。米5月CPIの発表を控えていることもあり、様子見気分が強まった。

提供:モーニングスター社

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