日経平均は248円安と大幅続落し安値引け、値下がり銘柄数は1800超に=8日後場

 8日後場の日経平均株価は、前日比248円92銭安の2万8118円03銭と大幅に続落。きょうの安値で取引を終了した。政府は新型コロナウイルス感染の再拡大を受け、東京都に緊急事態宣言の発出を検討していると報じられ、朝方から売りが先行。時間の経過とともにジリ安の展開となった。後場に入り、一時下げ渋る動きをみせる場面もみられたが、午後も時間外取引で米株価指数先物が軟調に推移し、中国・上海総合指数が下げ幅を広げていることも重しとなったようだ。為替市場で一時、ドル・円が1ドル=110円20銭台(7日は110円63-65銭)に入るなど、足元でやや円高方向に振れたことも意識されたもよう。東証1部の出来高は11億4405万株、売買代金は2兆6089億円。騰落銘柄数は値上がり276銘柄、値下がり1849銘柄、変わらず67銘柄だった。

 市場では「東京都に緊急事態宣言が発出されることで、景気回復遅れを懸念して、軟調な展開を強いられそうで、日経平均株価は5月13日の2万7385円に接近する場面も想定される」(中堅証券)との慎重な声も聞かれた。

 業種別では、INPEX<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株や、凸版<7911.T>、任天堂<7974.T>などのその他製品株が下落。JAL<9201.T>、ANA<9202.T>などの空運株や、クレセゾン<8253.T>、オリックス<8591.T>などのその他金融株も安い。帝人<3401.T>、東レ<3402.T>などの繊維株や、出光興産<5019.T>、ENEOS<5020.T>などの石油石炭製品株も軟調。大和証G<8601.T>、野村<8604.T>などの証券商品先物株や、7&iHD<3382.T>、ファーストリテ<9983.T>などの小売株も下げた。東証業種別指数は33業種のうち、32業種が下落、機械1業種が上昇した。

 個別では、MSコンサル<6555.T>、インプレス<9479.T>、ペッパー<3053.T>、Sansan<4443.T>、日ペイントH<4612.T>などが下落。半面、ネクステージ<3186.T>、スタティアH<3393.T>、ユニプレス<5949.T>、プロレドP<7034.T>、スノーピーク<7816.T>などが上昇している。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

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