<特集>続・魅力の中小型株(2)=ダイトーケミ、半導体向け材料の視界良好

株式

2021/7/21 17:22

 900円どころの下値支持線が固いとみられるダイトーケミックス<4366.T>を狙いたい。

 合成染料の技術を基盤に感光性材料や写真材料を展開する。医薬中間体も手掛け、富士フイルムホールディングス<4901.T>の新型コロナウイルス治療薬候補「アビガン」にも供給した。

 22年3月期は原料高やアビガン向け需要の反動により、会社計画の連結営業利益は前期比38%減の9億円と慎重だ。ただ、需要面ではイメージング材料などが増加する見通し。

 同社の感光性材料は半導体などのフォトレジストにも使用される。半導体業界の国際団体のSEMIは直近、来年の世界の半導体販売額の見通しを従来の761億ドル(約8兆3700億円)から1013億ドル(約11兆1400億円)に上方修正するなど事業環境は良好。同社は設備投資の余力があり、攻勢をかけるチャンスだ。先端プロセスのEUV(極端紫外線)露光に絡んでも頭角を現す可能性がある。

 株価は業績の弱気見通しを受け調整が進んだが、6月以降は900円強の水準まで下がると反発している。期待材料が豊富なことから、本格反転も想定される。

提供:モーニングスター社

関連記事

マーケット情報

▲ページTOPへ