<特集>好決算ピックアップ(3)=荒川化学―需要環境が好転し販売が堅調推移

株式

2021/8/6 16:53

 荒川化学<4968.T>をマークしたい。同社は3日、22年3月期第2四半期(21年4-9月)と通期の連結業績予想を上方修正。第2四半期は、売上高を370億円から390億円(前年同期比21.0%増)に、営業利益を14億5000万円から18億5000万円(同90.8%増)に引き上げた。通期予想では、売上高を770億円から790億円(前期比11.9%増)に増額し、営業利益は22億円から26億円(同20.2%減)に減益幅が縮小する見込み。新型コロナウイルス感染症の影響による需要環境の悪化からの回復を、第3四半期(10-12月)以降と想定していたが、第1四半期(4-6月)において、想定以上に需要環境が好転したことなどを織り込んだ。

 第1四半期決算は、売上高が196億4200万円(前年同期比22.9%増)、営業利益が17億300万円(同2.1倍)だった。機能性コーティング材料用の光硬化型樹脂が、自動車関連分野や5G関連分野での販売が引き続き堅調に推移。印刷インキ用樹脂や塗料用樹脂などの販売も増加した。

 株価は、業績予想の上方修正を受け、一時1274円を付ける場面もみられたが、3月23日の年初来高値1434円には距離を残している。同社株のPERは14.8倍、PBRは0.4倍にあり、同社が属する化学株の平均PER20.9倍よりも低く評価不足の状況にあり、PBRは解散価値とされる1倍を割り込んでおり、割高感はない。

提供:モーニングスター社

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