日経平均は361円高と大幅に3日続伸、75日・200日線を回復、大引け間際に上げ幅広げる=1日後場

 9月1日後場の日経平均株価は前日比361円48銭高の2万8451円02銭と大幅に3日続伸。75日・200日の両移動平均線を回復した。朝方は、買いが先行した。8月31日の米国株式は下落したものの、時間外取引での米ダウ先物高が支えとなり、いったん2万8400円台に乗せた。その後、菅義偉首相が衆院解散を否定したと伝わり、解散による株高への期待が後退し、伸び悩む場面もあったが、買い気は根強く盛り返し、大引け間際には2万8457円67銭(前日比368円13銭高)まで上昇した。

 東証1部の出来高は10億8266万株、売買代金は2兆7721億円。騰落銘柄数は値上がり1548銘柄、値下がり532銘柄、変わらず109銘柄。

 市場からは「強い動きだ。政策期待もあるだろうが、日経平均2万7000円割れ(8月20日安値2万6954円)に向けて先物を売った向きの買い戻しが上げ幅を増幅させている。まだ下降トレンド下にあり、戻り相場が続くかどうか、もう少し見極めたい」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、王子HD<3861.T>、北越コーポ<3865.T>、大王紙<3880.T>などのパルプ紙株が堅調。JAL<9201.T>、ANA<9202.T>などの空運株も高い。大和証G<8601.T>、野村<8604.T>、マネックスG<8698.T>などの証券商品先物株も値を上げ、T&DHD<8795.T>、第一生命HD<8750.T>、東京海上<8766.T>などの保険株や、三菱UFJ<8306.T>、三井住友<8316.T>、みずほ<8411.T>などの銀行株も買われた。任天堂<7974.T>、バンナムHD<7832.T>などのその他製品株や、東海カーボン<5301.T>、太平洋セメ<5233.T>などのガラス土石株も引き締まった。大日住薬<4506.T>、アステラス薬<4503.T>、協和キリン<4151.T>などの医薬品株も値を上げた。

 半面、川崎汽<9107.T>、郵船<9101.T>、明治海<9115.T>などの海運株が軟調。日本製鉄<5401.T>、JFE<5411.T>などの鉄鋼株や、東武<9001.T>、京王<9008.T>、小田急<9007.T>などの陸運株も売られた。

 個別では、東京機<6335.T>、明和産<8103.T>がストップ高となり、VTHD<7593.T>、ミライアル<4238.T>、SMK<6798.T>などの上げも目立った。半面、ラクーンHD<3031.T>がストップ安となり、関西スーパ<9919.T>、ヤマエ久野<8108.T>、日電子<6951.T>、トリケミカル<4369.T>などの下げも目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、30業種が上昇した。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

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