日経平均は584円高と大幅に5日続伸、菅首相の退陣表明で一段高、TOPIXは30年ぶり高値=3日後場

 3日後場の日経平均株価は前日比584円60銭高の2万9128円11銭と大幅に5日続伸。2万9000円回復は6月28日(終値2万9048円02銭)以来で6月16日(同2万9291円01銭)以来の高値水準。TOPIX(東証株価指数)は同31.88ポイント高の2015.45ポイントとなり、3月19日の年初来高値(終値2012.21ポイント)を更新し、1991年4月17日(終値2028.82ポイント)以来約30年ぶりの高値水準となる。

 朝方は、米雇用関連指標の改善を背景に2日の米国株式が上昇した流れを受け、買いが先行した。利益確定売りや戻り売りに日経平均株価は伸び悩む場面もあったが、買い気は根強く盛り返し、後場中盤に向けて一段高となった。「菅首相は自民党総裁選に立候補せず、総理大臣を辞任する意向」との報道(党臨時役員会で退陣意向表明)を受け、政局不安解消への期待感などから、上げ幅を拡大し、一時2万9149円65銭(前日比606円14銭高)まで上伸した。その後の下値は限定され、大引けにかけて高値圏で推移した。

 東証1部の出来高は12億4310万株、売買代金は3兆2808億円。騰落銘柄数は値上がり1768銘柄、値下がり343銘柄、変わらず77銘柄。

 東証業種別株価指数は全33業種が値上がり。業種別では、日本製鉄<5401.T>、JFE<5411.T>、神戸鋼<5406.T>などの鉄鋼株が上昇。東エレク<8035.T>、ファナック<6954.T>、アドバンテスト<6857.T>などの電機株や、野村<8604.T>、マネックスG<8698.T>などの証券商品先物株も買われた。コマツ<6301.T>、ダイキン<6367.T>、IHI<7013.T>などの機械株や、第一三共<4568.T>、アステラス薬<4503.T>、大塚HD<4578.T>などの医薬品株も高い。JPX<8697.T>、アコム<8572.T>などのその他金融株や、信越化<4063.T>、昭電工<4004.T>、資生堂<4911.T>などの化学株も堅調。住友不<8830.T>、三井不<8801.T>、菱地所<8802.T>などの不動産株や、鹿島<1812.T>、清水建設<1803.T>、大林組<1802.T>、大成建<1801.T>などの建設株も値を上げた。

 個別では、明和産<8103.T>が3日連続のストップ高となり、BBT<2464.T>、セレス<3696.T>もストップ高。TAC<4319.T>、CRE<3458.T>などの上げも目立った。半面、ベイカレント<6532.T>、チェンジ<3962.T>、JESHD<6544.T>、イーブック<3658.T>、グリムス<3150.T>などの下げが目立った。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

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