日経平均は40円高と続伸、3週間ぶり25日線回復、さらに上げ幅縮小の場面も=20日後場

 20日後場の日経平均株価は前日比40円03銭高の2万9255円55銭と続伸。9月29日以来、3週間ぶりに25日移動平均線(2万9177円33銭)を回復した。朝方は、堅調な米企業決算を背景に19日の米国株式市場で主要3指数が上昇した流れを受け、買いが先行した。円安歩調もあって一時2万9489円11銭(前日比273円59銭高)まで上昇した。一巡後は戻り売りや利益確定売りに伸び悩み、前引けにかけては株価指数先物売りを交え、急速に上げ幅を縮小した。後場は香港ハンセン指数高などを支えに持ち直す場面もあったが、売り物がちにさらに上げ幅を縮め、終盤には2万9222円32銭(同6円80銭高)まで押し戻される場面もあった。その後強含んだが、戻りは鈍かった。

 東証1部の出来高は11億1780万株、売買代金は2兆7099億円。騰落銘柄数は値上がり790銘柄、値下がり1280銘柄、変わらず114銘柄。

 市場からは「米株高に円安が指数上昇につながったが、国内に材料はなく、買いは続かなかった。日経平均は25日線を超え、心理的なフシ目となる2万9500円に一時接近したが、売り物が出やすい水準となり、押し返された。4-9月期決算を控えるなか、基本は様子見だ」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、JAL<9201.T>、ANA<9202.T>などの空運株や、JR東日本<9020.T>、JR東海<9022.T>、JR西日本<9021.T>などの陸運株が堅調。野村<8604.T>、マネックスG<8698.T>、SBI<8473.T>などの証券商品先物株や、三菱UFJ<8306.T>、三井住友<8316.T>、みずほ<8411.T>などの銀行株も買われた。ソフバンG<9984.T>、ソフトバンク<9434.T>、NTT<9432.T>などの情報通信株も高い。三菱地所<8802.T>、住友不<8830.T>、東建物<8804.T>などの不動産株や、JPX<8697.T>、クレセゾン<8253.T>などのその他金融株も引き締まった。

 半面、川崎汽<9107.T>、郵船<9101.T>、商船三井<9104.T>などの海運株が下落。任天堂<7974.T>、アシックス<7936.T>などのその他製品株も安い。ブリヂス<5108.T>、浜ゴム<5101.T>、住友ゴム<5110.T>などのゴム製品株や、東邦鉛<5707.T>、三井金<5706.T>などの非鉄金属株も安い。ニコン<7731.T>、HOYA<7741.T>、オリンパス<7733.T>などの精密株や、三菱商<8058.T>、丸紅<8002.T>、双日<2768.T>などの卸売株も売られた。

 個別では、ソフトクリH<3371.T>、サーバーW<4434.T>、日金属<5491.T>、スズデン<7480.T>、大阪ソーダ<4046.T>などの上げが目立った。半面、グリムス<3150.T>、三井松島HD<1518.T>、大紀ア<5702.T>、川重<7012.T>、黒谷<3168.T>などの下げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、16業種が上昇した。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

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