(再送)<青天を衝く飛躍株>COP26を控え胎動? 大化け要素持つテスHD

株式

2021/10/29 15:30

 今月末に英国で第26回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP26)が開催される。日本の株式市場では、再生可能エネルギー関連株が昨年10-12月、今年7-9月に大相場になったが、COP26を控えて関連株に資金が再流入するタイミングが近いという見方がある。

―用地不足問題の影響受けず―

 日本のエネルギー計画では、再エネの本命は太陽光だ。しかし、傾斜地にある太陽光発電施設が豪雨などで崩落する事故が起きていることで、環境省は土砂災害の危険性のある場所での新設を抑制する方向で検討に入ったという。ただでさえ設置場所が少ない日本では、そういった規制が用地不足問題に拍車を掛け、太陽光発電の普及ペースを妨げかねない状況にある。

 そこで今回は、規制の影響を受けないテスホールディングス<5074.T>を取り上げたい。同社は顧客ターゲットが企業であり、企業の工場や敷地内に太陽光発電所を建設する提案に注力している。つまり用地不足問題とは無縁だ。

 また、同社は自ら太陽光発電所を所有し、企業に電気を供給するビジネスも手掛ける。原油や天然ガスの価格が高騰しているが、これは脱炭素を性急に進めたため起こった構造的な問題だ。そのため、火力発電所に対する再エネ発電所の相対的な優位性が高まっているのだ。

―太陽光の本命格へ―

 同社の今6月期の連結業績見通しは営業利益49億500万円(前期比11.5%増)、純利益24億9700万円(同25.5%増)だが、その数値が保守的なことは11月15日発表の第1四半期決算で早々に明らかになるかもしれない。

 株価は9月13日に2650円の高値を付け調整し、10月5日の2025円を底に反転。現在は2200円台で推移している。チャートの形状は3段上げの胎動のように見える。衆院選の結果がどうなろうとも、与野党ともに再エネ普及の意欲は強い。

 日本企業の業績回復ペースが来年以降鈍化すると指摘される中で、同社は今後も高成長が持続する可能性が濃厚だ。ウエストホールディングス<1407.T>やレノバ<9519.T>、イーレックス<9517.T>といった関連株と比べると市場では地味な存在だったものの、いずれ本命株になることが期待される。

提供:モーニングスター社

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