日経平均は28円高と小幅続伸、売り一巡後に上げ転換、米株先物高が支え=22日後場

 22日後場の日経平均株価は前週末比28円24銭高の2万9774円11銭と小幅続伸。朝方は、売りが先行した。欧州での新型コロナウイルスの感染再拡大を警戒し、前週末のNYダウが下落した流れを受け、前場の早い段階で2万9542円29銭(前週末比203円58銭安)まで下落した。ただ、売り進む動きにはつながらず、一巡後は持ち直した。時間外取引での米株価指数先物高が支えとなり、後場入り後は先物買いをきっかけに上げに転じ、一時2万9806円49銭(同60円62銭高)まで値を上げた。その後は大引けにかけてもみ合い商状となった。

 東証1部の出来高は10億6538万株、売買代金は2兆3720億円。騰落銘柄数は値上がり1054銘柄、値下がり1023銘柄、変わらず106銘柄。

 市場からは「欧州の感染拡大は心理的な重しになるが、一方で時間外の米株先物高が支えとして意識される。もっとも、短期筋中心の動きとみられ、外部要因などをにらみつつ、売ったり買ったりしているにすぎない」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、川崎汽<9107.T>、郵船<9101.T>、商船三井<9104.T>などの海運株が上昇。東京海上<8766.T>、第一生命HD<8750.T>などの保険株や、大和証G<8601.T>、マネックスG<8698.T>、SBI<8473.T>などの証券商品先物株も買われた。日電硝子<5214.T>、板硝子<5202.T>、TOTO<5332.T>などのガラス土石株や、三菱倉<9301.T>、近鉄エクス<9375.T>などの倉庫運輸関連株も高い。塩野義薬<4507.T>、アステラス薬<4503.T>、中外薬<4519.T>などの医薬品株も堅調。王子HD<3861.T>、日本紙<3863.T>などのパルプ紙株や、日本製鉄<5401.T>、東製鉄<5423.T>などの鉄鋼株も引き締まった。

 半面、INPEX<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株が軟調。日産自<7201.T>、トヨタ<7203.T>、デンソー<6902.T>などの輸送用機器株や、JAL<9201.T>、ANA<9202.T>などの空運株も安い。三菱UFJ<8306.T>、三井住友<8316.T>、ゆうちょ銀行<7182.T>などの銀行株も売られ、ENEOS<5020.T>、コスモエネH<5021.T>などの石油石炭製品株や、住友化学<4005.T>、三井化学<4183.T>、日東電工<6988.T>などの化学株も値を下げた。

 個別では、OKK<6205.T>が3日連続のストップ高となり、マーケットエンター<3135.T>が2日連続のストップ高。アグレ都市<3467.T>、GameW<6552.T>、クックパッド<2193.T>などの上げも目立った。半面、国際紙パ商<9274.T>、ディアライフ<3245.T>、キャンドゥ<2698.T>、フィルC<3267.T>、ウチヤマHD<6059.T>などの下げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、20業種が上昇した。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

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