日経平均は467円安と大幅続落、新変異株への警戒感続き外国人の新規入国停止も重し=29日後場

 29日後場の日経平均株価は前週末比467円70銭安の2万8283円92銭と大幅続落。朝方は、新型コロナウイルスの新変異株「オミクロン型」への警戒感が続き、売りが先行した。円高・ドル安もあって、前場早々にいったん2万8400円を割り込んだ。その後、時間外取引の米株価指数先物高を支えに上げに転じる場面もあったが、買いは続かず、後場入り後は再び軟化した。岸田首相は午後、あす30日から全世界の外国人の新規入国を原則停止すると発表、重しとして意識された。先物売りを交えて下げ幅を拡大し、終盤には2万8178円12銭(前日比573円50銭安)まで下押した。一巡後は下げ渋ったが、戻りは限定された。

 東証1部の出来高は15億3062万株、売買代金は3兆3942億円。騰落銘柄数は値上がり159銘柄、値下がり1989銘柄、変わらず32銘柄。

 市場からは「新変異株については過度な悲観も楽観も禁物だが、要は分からないのが足カセになる。来週のメジャーSQをにらみつつ、先物に振らされている状況で、上にも下にも値幅が出やすい」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、JAL<9201.T>、ANA<9202.T>などの空運株や、京成<9009.T>、東急<9005.T>、西武HD<9024.T>などの陸運株が下落。東レ<3402.T>、帝人<3401.T>、ユニチカ<3103.T>などの繊維製品株も安い。ブリヂス<5108.T>、TOYO<5105.T>、浜ゴム<5101.T>などのゴム製品株や、日産自<7201.T>、トヨタ<7203.T>、ホンダ<7267.T>などの輸送用機器株も売られた。日本紙<3863.T>、中越パルプ<3877.T>、レンゴー<3941.T>などのパルプ紙株も軟調。DOWA<5714.T>、フジクラ<5803.T>、などの非鉄金属株や、日本製鉄<5401.T>、JFE<5411.T>、神戸鋼<5406.T>などの鉄鋼株も値を下げた。

 半面、川崎汽<9107.T>、郵船<9101.T>、商船三井<9104.T>などの海運株が堅調。任天堂<7974.T>などのその他製品株も高い。

 個別では、ジャステック<9717.T>、ナルミヤ<9275.T>、ミツバ<7280.T>、ファーストブラザーズ<3454.T>、ジャムコ<7408.T>などの下げが目立った。半面、ファマライズ<2796.T>、北陸電工<1930.T>、シンプレHD<4373.T>、バリューHR<6078.T>、オーイズミ<6428.T>などの上げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、31業種が下落した。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

関連記事

マーケット情報

▲ページTOPへ