日経平均は462円安と大幅に3日続落、2万8000円割れ、新変異株関連報道で下げ転換=30日後場

 30日後場の日経平均株価は前日比462円16銭安の2万7821円76銭と大幅に3営業日続落。2万8000円割れは10月7日(終値は2万7678円21銭)以来。朝方は、29日の欧米株高や、きのうの大幅続落の反動で買い優勢で始まったが、一巡後は伸び悩み、後場入り後には先物主導で下げに転じた。「モデルナの最高経営責任者(CEO)が既存ワクチンは(新型コロナウイルスの新変異株)オミクロン型に対する効果がはるかに低いと予測」との一部報道が重しとなり、時間外取引での米株価指数先物のマイナス圏入りするとともに、大引け間際に2万7819円14銭(前日比464円78銭安)まで下落した。

 東証1部の出来高は25億4576万株、売買代金は5兆4893億円。騰落銘柄数は値上がり572銘柄、値下がり1533銘柄、変わらず79銘柄。

 市場からは「オミクロン型に対する既存ワクチンの有効性が低いとの報道を受け、先物に売り仕掛けが強まった。時間外の米株先物安もにらみ、下げ幅を一気に広げた。当面は相場の落ち着き所を待つしかない」(中堅証券)との声が聞かれた。

 業種別では、日本製鉄<5401.T>、JFE<5411.T>、神戸鋼<5406.T>などの鉄鋼株や、商船三井<9104.T>、郵船<9101.T>、川崎汽<9107.T>などの海運株が下落。古河電工<5801.T>、住友電工<5802.T>、DOWA<5714.T>などの非鉄金属株も安い。任天堂<7974.T>、バンナム<7832.T>などのその他製品株や、アステラス薬<4503.T>、中外薬<4519.T>、第一三共<4568.T>などの医薬品株も軟調。ファーストリテ<9983.T>、ニトリHD<9843.T>、ヤマダHD<9831.T>などの小売株や、アサヒ<2502.T>、キッコーマン<2801.T>、宝HLD<2531.T>などの食料品株も売られた。

 半面、JR東日本<9020.T>、近鉄GHD<9041.T>、東急<9005.T>などの陸運株が堅調。石油資源<1662.T>などの鉱業株や、出光興産<5019.T>などの石油石炭製品株も引き締まった。

 個別では、LINK&M<2170.T>、マーケットエンター<3135.T>、A&D<7745.T>、ギフティ<4449.T>、クラウディH<3607.T>などの下げが目立った。半面、マネックスG<8698.T>(前場に一時ストップ高)、戸田工<4100.T>、恵和<4251.T>、電子材料<6855.T>、おきなわFG<7350.T>などの上げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、30業種が下落した。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

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