<特集>値上げ相次ぐ、注目銘柄は?(1)=さらなる業績の改善に期待

株式

2021/12/10 17:26

 治療薬やワクチンの効果が期待できるとの治験結果が出てきたこともあり、新型コロナの「オミクロン株」に対する警戒ムードは後退つつある。その一方で、投資家はインフレに対応するFRB(米連邦準備制度理事会)の金融政策の行方に神経をとがらせており、相場は安定性を欠いている。

 内外の株式市場で、金利動向に敏感なハイテクなどのグロース株が乱高下、日経平均株価も2万8000円を挟んで荒い値動きとなっている。短期的にはアプローチが難しい相場だが、少し長い目で見れば、好業績株や実力が十分に評価されていない割安株を仕込むチャンスでもある。そこで、今後の収益改善が期待できる銘柄として、「値上げ関連」に注目してみたい。小麦や大豆など穀物価格の上昇を受けて小麦粉や食用油などの値上げが先行したが、12月に入りこれらを使用する加工食品の値上げを打ち出す企業が相次いでいる。素材関連では原油とナフサ価格の上昇を受けた石油化学製品、鋼材や銅・アルミなどの非鉄金属、セメントなどの建設資材にも値上げが波及している。

 コロナ禍からの経済正常化が進み、値上げが浸透すれば、企業業績の一段の改善が期待でき、株価の押上げ要因となりそうだ。関連銘柄をマークしたい。

提供:モーニングスター社

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