日経平均は392円高と3日ぶり大幅反発、2万9000円回復、先物買いに引き締まる=28日後場

 28日後場の日経平均株価は前日比392円70銭高の2万9069円16銭と3営業日ぶりに大幅反発。2万9000円台回復は16日(終値2万9066円32銭)以来となる。朝方は、好調な米個人消費動向を背景に27日の米国株式市場で主要3指数が4連騰した流れを受け、買い優勢で始まった。円安・ドル高も支えとなり、先物買いを交えて上げ幅を拡大し、一時2万9121円01銭(前日比444円55銭高)まで上伸した。一巡後は、戻り売りや利益確定売りに押され、前引けに向けて伸び悩んだ。後場は強含み歩調となり、大引けにかけて先物買いに引き締まった。

 東証1部の出来高は9億5249万株、売買代金は2兆1688億円。騰落銘柄数は値上がり1871銘柄、値下がり252銘柄、変わらず62銘柄。

 市場からは「米国株高頼みで主体性はないが、海外勢の一部が市場に戻り、個人投資家の買いも根強く、内容は悪くない。『オミクロン株』の感染拡大を警戒する向きもあるが、重症化リスクは低く、あまりナーバスに考える必要はない」(国内投信)との声が聞かれた。

 業種別では、オリンパス<7733.T>、ニコン<7731.T>、島津製<7701.T>などの精密株が上昇。大王紙<3880.T>、王子HD<3861.T>、レンゴー<3941.T>などのパルプ紙株や、日水<1332.T>、マルハニチロ<1333.T>などの水産農林株も高い。LIXIL<5938.T>、洋缶HD<5901.T>、三益半導<8155.T>などの金属製品株も堅調。ダイキン<6367.T>、クボタ<6326.T>、日製鋼<5631.T>などの機械株や、資生堂<4911.T>、信越化<4063.T>、ライオン<4912.T>などの化学株も値を上げた。東エレク<8035.T>、ファナック<6954.T>、ソニーG<6758.T>などの電機株も買われ、キッコーマン<2801.T>、日ハム<2282.T>、山崎パン<2212.T>などの食料品株も物色された。

 半面、商船三井<9104.T>、郵船<9101.T>などの海運株がさえない。

 個別では、愛知銀行<8527.T>、CAP<3965.T>、帝繊維<3302.T>、協栄産<6973.T>、ネットプロテ<7383.T>などの上げが目立った。半面、レノバ<9519.T>が連日のストップ安となり、アウトソシン<2427.T>、神栄<3004.T>、アトラG<6029.T>、沢藤電機<6901.T>などの下げも目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、32業種が上昇した。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

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