日経平均は127円高と3日ぶり反発、荒い値動きのなか上昇=20日前場

 20日前場の日経平均株価は、前日比127円06銭高の2万7594円29銭と3日ぶりに反発して取引を終了。現物株の寄り付き後、株価指数先物に断続的な買いが入ったことをきっかけに、午前9時29分には、同259円29銭高の2万7726円52銭と、前場の高値を付けた。ただ、中国人民銀行(中央銀行)が、プライムレート(最優遇貸出金利)を3.8%から3.7%に引き下げると発表。中国景気への不透明感が台頭し、リスク回避姿勢が強まったもようで、一時240円を超える下げをみせるなど、荒い値動きとなった。為替市場では、ドル・円が1ドル=114円30銭前後(19日は115円39-41銭)で、足元ではやや円安方向にある。東証1部の出来高は6億5758万株、売買代金は1兆6504億円。騰落銘柄数は値上がり1506銘柄、値下がり573銘柄、変わらず102銘柄だった。

 市場では「急落した後だけに、過剰な反応で不安定な値動きとなるのは仕方がないが、バリュー株の押し目を拾っておきたい」(中堅証券)との声が聞かれた。

 業種別では、オリンパス<7733.T>、HOYA<7741.T>などの精密機器株や、アサヒ<2502.T>、キリンHD<2503.T>などの食料品株が上昇。コナミHD<9766.T>、任天堂<7974.T>などのその他製品株や、日水<1332.T>、マルハニチロ<1333.T>などの水産農林株も高い。ブリヂス<5108.T>、住友ゴム<5110.T>などのゴム製品株や、7&iHD<3382.T>、ファーストリテ<9983.T>などの小売株も堅調。王子HD<3861.T>、日本紙<3863.T>などのパルプ紙株や、武田薬<4502.T>、中外薬<4519.T>などの医薬品株も上げている。東証業種別指数は33業種のうち、25業種が上昇、8業種が下落した。

 個別では、シンシア<7782.T>、ヒトコムHD<4433.T>、SHIFT<3697.T>、アルテック<9972.T>、ユーグレナ<2931.T>などが上昇。半面、グレイス<6541.T>(監理)、KIスター不<3465.T>、川崎汽<9107.T>、商船三井<9104.T>、三井松島HD<1518.T>などが下落している。

提供:モーニングスター社

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