<相場の読み筋>3月10日

2022/3/10 7:45

 9日の米国株式は、5日ぶりに反発した。NYダウが前日比653.61ドル高の3万3286.25ドル、ナスダック総合指数が同459.995ポイント高の1万3255.546ポイントで取引を終了。出来高概算は、NY市場が11億9508万株、ナスダック市場が51億1376万株だった。

 UAE(アラブ首長国連邦)のアルオタイバ駐米大使は9日、同国は原油増産を支持し、OPEC(石油輸出国機構)に増産を働きかけると発言。需給ひっ迫の懸念が後退し、NY原油先物WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)が急落した。インフレ警戒感が和らいだことで、買い戻しの動きが強まり、NYダウは一時、820ドルを超える上昇をみせる場面もあった。ハイテク株比率の高いナスダック総合指数は、アルファベット(グーグルの持ち株会社)<GOOG>やエヌビディア<NVDA>、ネットフィリックス<NFLX>などが買われ、同指数の上昇をけん引した。

 10日の東京株式は反発後、堅調な展開か。日経平均株価は、きのうまで4日続落していた反動や、現地9日の欧米株式が上昇した流れなどから、買い先行スタートとなろう。買い戻しや短期的なリバウンド狙いの買いに支えられ、しっかりした動きが期待される。ただ、手がかり材料難のなか、戻り待ちの売りも控えているとみられることから、上値が重くなる場面もありそう。為替相場は、ドル・円が1ドル=115円台の後半(9日は115円88-89銭)と小動きの一方、ユーロ・円が1ユーロ=128円台の前半(同126円50-54銭)と円安方向に振れている。9日のADR(米国預託証券)は円換算値で、ZHD<4689.T>、ソニーG<6758.T>、デンソー<6902.T>などが、9日の東京終値に比べ高い。シカゴ日経平均先物の円建て清算値は、大阪取引所清算値比645円高の2万5395円だった。

(イメージ写真提供:123RF)

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