日経平均は185円高と反発、上げ幅広げ2万7000円回復、バリュー株中心に堅調=6日後場

 6日後場の日経平均株価は前営業日比185円03銭高の2万7003円56銭と反発。2万7000円回復は4月22日以来。朝方は、売り優勢で始まった。米インフレ懸念を背景に5日の米国株式市場で主要3指数が急落した流れを受け、前場早々に2万6543円29銭(前営業日比275円24銭安)まで下落する場面があった。一巡後は円安を支えに切り返し、上げに転じた。先物買いを交えて上げ幅を広げ、後場前半には2万7072円59銭(同254円06銭高)まで上昇した。なかで、バリュー(割安)株中心に堅調だった。ただ、週末要因もあり、その後は持ち高調整売りに上値の重い動きとなった。

 東証プライムの出来高は14億9856万株、売買代金は3兆4359億円。騰落銘柄数は値上がり1279銘柄、値下がり510銘柄、変わらず49銘柄。

 市場からは「こんなに戻すとは思ってもみなかった。バリュー株が強く、週末で売り方の買い戻しも誘ったようだ。ただ、日経平均は2万7000円中心の動きに変わりはない。来週は決算ラッシュに向けて個別株物色が強まることになろう」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、INPEX<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株が堅調。東電力HD<9501.T>、関西電力<9503.T>、北海道電力<9509.T>などの電気ガス株や、出光興産<5019.T>、ENEOS<5020.T>などの石油石炭製品株も値を上げた。JAL<9201.T>、ANA<9202.T>などの空運株も高い。三菱UFJ<8306.T>、三井住友<8316.T>、りそなHD<8308.T>などの銀行株や、東武<9001.T>、京成<9009.T>、JR西日本<9021.T>などの陸運株も買われた。三井物産<8031.T>、住友商<8053.T>、豊田通商<8015.T>などの卸売株や、コマツ<6301.T>、日立建機<6305.T>、三菱重工<7011.T>などの機械株も引き締まり、トヨタ<7203.T>、日産自<7201.T>、マツダ<7261.T>などの輸送用機器株も物色された。

 半面、エムスリー<2413.T>、楽天グループ<4755.T>、リクルートHD<6098.T>、オリエンタルランド(OLC)<4661.T>などのサービス株が下落。ソフバンG<9984.T>、ZHD<4689.T>などの情報通信株や、任天堂<7974.T>、アシックス<7936.T>などのその他製品株も安い。野村<8604.T>、マネックスG<8698.T>などの証券商品先物株も売られた。

 個別では、ADWAYS<2489.T>、TOA<6809.T>、NISSHA<7915.T>、エンプラス<6961.T>、東洋証<8614.T>などの上げが目立った。半面、KeePer<6036.T>、資生堂<4911.T>、マネーフォワード<3994.T>、コーセー<4922.T>、MRO<3064.T>などの下げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、29業種が上昇した。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

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