日経平均は464円安と大幅反落、下げ幅縮小後に再び軟化、米株先物の下げ転換が重し=12日後場

 12日後場の日経平均株価は前日比464円92銭安の2万5748円72銭と大幅反落。朝方は、売り優勢で始まった。現地11日発表の米4月CPI(消費者物価指数)が市場予想を上回り、金融引き締め懸念から、米国株式市場で主要3指数が年初来安値を更新した流れを受け、前場の早い段階で2万5688円11銭(前日比525円53銭安)まで下落した。一巡後は押し目買いや買い戻しに下げ幅を縮小し、前引け近くには2万6028円36銭(同185円28銭安)まで引き戻した。ただ、買いは続かず、後場入り後は再び軟化し、大引けにかけて2万5800円割れ水準で停滞した。時間外取引で米株価指数先物が下げに転じ、重しとして意識された。

 東証プライムの出来高は14億8101万株、売買代金は3兆2683億円。騰落銘柄数は値上がり330銘柄、値下がり1477銘柄、変わらず30銘柄。

 市場からは「米株先物にらみの動きだが、売り圧力が残り、調整継続の可能性がある。決算にらみで個別株物色は続いているが、全体を動かす材料はない。週末のSQ(特別清算指数)算出を通過すれば、多少の変化もあろうが、外部環境が不透明な中では、それも期待薄か」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、ソフバンG<9984.T>、ZHD<4689.T>、NTTデータ<9613.T>などの情報通信株が下落。エムスリー<2413.T>、楽天グループ<4755.T>、オリエンタルランド(OLC)<4661.T>などのサービス株も軟調。日水<1332.T>、雪国まいたけ<1375.T>などの水産農林株もさえない。中外薬<4519.T>、武田薬<4502.T>、日本新薬<4516.T>などの医薬品株や、ファーストリテ<9983.T>、ニトリHD<9843.T>、良品計画<7453.T>などの小売株も安い。川崎汽<9107.T>、郵船<9101.T>、商船三井<9104.T>などの海運株や、オリックス<8591.T>、東京センチュ<8439.T>などのその他金融株も値を下げた。東エレク<8035.T>、アドバンテスト<6857.T>、ファナック<6954.T>などの電機株も売られた。

 半面、ブリヂス<5108.T>、TOYO<5105.T>、浜ゴム<5101.T>などのゴム製品株が上昇。第一生命HD<8750.T>、かんぽ生命<7181.T>、T&DHD<8795.T>などの保険株も堅調。出光興産<5019.T>、コスモエネH<5021.T>などの石油石炭製品株や、Jパワー<9513.T>、東ガス<9531.T>、大阪ガス<9532.T>などの電気ガス株も高い。日立造<7004.T>がストップ高となり、日製鋼<5631.T>、三菱重工<7011.T>などの機械株も買われた。

 個別では、日医工<4541.T>がストップ安となり、スプリックス<7030.T>、SREHD<2980.T>、マネーフォワード<3994.T>、ソラスト<6197.T>などの下げも目立った。半面、OATアグリ<4979.T>が一時ストップ高となり、シュッピン<3179.T>、神戸鋼<5406.T>、日製鋼<5631.T>、アシックス<7936.T>などの上げも目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、26業種が下落した。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

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