<新興国eye>前週の上海総合指数、景気対策期待やコロナ規制解除を好感し反発=BRICs市況
2022/6/6 9:35
前週(5月30日-6月2日)の中国株式市場は主要指標である上海総合指数の2日終値が5月27日終値比2.08%高の3195.458となり、反発した。週末3日は、「端午節」の祝日で休場だった。
週明け5月30日の指数は買い優勢で始まり、31日まで5連騰した。
30日は、コロナ禍の上海と首都・北京でロックダウン(都市封鎖)の解除が決まったことが好感され、生活必需品や観光関連の銘柄が買われ、指数の上げを主導した。
31日は、上海の6月1日からのロックダウン解除を控え、海外から投資資金が流入し、消費関連やITセクターを中心に買い優勢となった。中国国務院(内閣に相当)が景気支援と雇用安定の対策を発表したことも支援材料となった。
6月1日は反落。相場が1カ月半ぶり高値となったことを受け、高値警戒感から利益確定売りが強まった。5月財新製造業PMI(購買担当者景気指数)が48.1となり、市場予想の48.0をやや上回ったが、依然低水準なことや、政府のゼロコロナ政策が変わらないため、コロナ感染者が出れば規制強化に戻るとの懸念が残ったことも嫌気された。
2日は反発した。中国財政部が専項債(公共投資のための特別地方債)の適用範囲をインフラや新エネルギーなどに広げる考えを示したことや、中国国務院もインフラ建設支援の政策銀行の与信枠を8000億人民元増額すると発表したことも好感され、景気対策への期待感で買い優勢となった。
今週(6-10日)の株式市場は引き続き、ウクライナ情勢と西側諸国の対ロ制裁や米中関係、世界経済の動向、海外の金融市場の動向、国内では景気対策、人民元相場、石炭や原油などのコモディティ相場が注目される。主な経済指標の発表予定は9日の5月貿易収支、10日の5月CPI(消費者物価指数)と5月PPI(生産者物価指数)など。
<関連銘柄>
上証50連動<1309.T>、上場パンダ<1322.T>、上場チャイナ<1548.T>、
H株ブル<1572.T>、H株ベア<1573.T>、中国A300<1575.T>、
南方A50<1576.T>
提供:モーニングスター社
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